高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。
ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。
小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。
持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培されているのを発見する。
そして、ついに男性教師が中毒で救急搬送されてしまった。
誰が教師を殺そうとしたのか。次は誰が狙われるのか……。
「その栞は自分のものだ」と噓をついて近づいてきた同学年の女子・瀬野とともに、ふたりは真相を追う。
直木賞受賞第一作は、著者の原点とも言える青春ミステリ長編!
「本と鍵の季節」の続編。堀川と松倉に何かがあったことは覚えているのですが詳細は忘れてしまっていて^^;前作の感想で松倉がまた「悪い遅くなった」と言って戻ってきてくれたら良いなと書かれていて、まさにそんな形でこのコンビが帰ってきてくれたので嬉しかったです。
今回は忘れ物の栞から始まり、最初から最後まで嘘が散りばめられた作品でした。
皆少しずつ嘘を付いている。その嘘を一つずつ暴いていき真実が分かって行きます。
始めから伏線が張られていたのに全く気付かなかったです…。いやー面白かった。真実に近づいていくにつれて読むペースが速くなって困りました^^;じっくり読みたかったのに…
大きな展開があったわけではないですが、じわじわ訪れる恐怖と真実が面白かったです。
<集英社 2022.11>2022.12.26読了