「本格ミステリの神」と謳われる作家・天神人(てんじん・ひとし)が統べる館、「月灯館(げっとうかん)」。その館に集いし本格ミステリ作家たちの間で繰り広げられる連続殺人! 悩める作家たちはなぜ/誰に/何のために殺されるのか?
絢爛たる物理トリックの乱舞(パレード)とともに読者を待ち受ける驚愕のラストの一文(フィナーレ)に刮目せよ!!
これぞミステリの進化の系統樹の最前線にしてネオ・クラシック!
雪の中の山荘で起きる密室殺人。北山さんらしい作品でしたー…さすが過ぎる…っていうか凄すぎる。
かなり終盤になるまで事件の真相は分からないし次々に小説家たちは死んでいくし一体どうなる?と思いましたけど、最後の展開が怒涛過ぎましたね…。
動機がこんな動機聞いたことないよって言う内容で^^;それで人を殺すのか…狂ってるなと思いました←
犯人が誰なのか、全然わかりませんでしたがそういうことでしたか…2役…って思ってたら最後の一文に度肝を抜かれましたよね。え?3役!?って。でもそうなると気になるところもあるんですよね。弧木が挨拶をしたとき、少し顔を出してたって場面がありましたよね?あれはどういうことなのだろうか…
2役ないしは3役という真相を知って金田一少年の事件簿の魔神遺跡殺人事件を思い出しましたよね。宗像先輩のお母さん…懐かしい。
<星海社 2022.7>2022.11.28読了
大雪により、館に閉じ込められた作家たちが、ひとりまたひとりと殺害されていく。
しかも全て密室で------。
館に残された偉大なる推理作家・天神人の15歳の息子ノアと、彼のワトソン役を買って出た作家の孤木雨論が、密室の謎を解き、真犯人を見つけようとするのだが------。
これでもか、これでもか、と言わんばかりに密室殺人事件が起きますね。
この展開は、意外とうまくできているなと感じました。
ただ、作品に込められた北山猛邦さんの思いが、変に重すぎるような気がしてなりませんでした。
この作品は、ミステリ作家が登場する作品となっていますが、そのミステリ作家の葛藤というか、複雑な思いが込められている作品になっていましたね。
しかも、それが、重要な動機として作品に練りこまれているんですね。
若干、作家の恨みつらみ、みたいなものが込められているようで、ある種、微妙に思えるところはあるものの、全体的にはうまくできているなと思います。
ただ、最後の最後で放たれる一言は、余計だったような気がします。
そこまで細かく整合性がとられていたとは思えなかったのですが------。