「これは、梯結子の問題解決及びその調達人生の記録である。」
大阪で代々続く海産物問屋の息子を父に、東京の老舗和菓子屋の娘を母に持つ、梯結子。幼少の頃から「おもろい子やなー。才能あるなー。なんの才能かまだよう分からんけど」と父に言われ、「商売でもいけるけど、商売にとどまらない、えらいおっきいこと、やりそうや」と祖母に期待されていた。その彼女の融通無碍な人生が、いまここに始まる――。

内容を知らずに何だこのタイトルは?と思いながら読み始めたのですが面白かったです!!!
結子の幼少期からの問題解決及びその調達についてが本当に面白くて結子という人物に惹かれていきました。これは両親もこの子はとんでもない子になるんじゃないか…!って、期待しちゃいますよね。結子も面白いですが他の兄弟もそれぞれ個性的で面白くて。こんな4きょうだいがいたら家庭は飽きないし楽しいだろうなぁと思いましたよね。
結子の高校時代も大学時代も本当に突飛ででも面白くて読んでいるこちらも楽しかったです。でも、これは生活する方は大変ですよね。本格的にフランス語を習い、アルバイトをし、大学ではサークルもこなし…しかも一応3つ。結子が大学を卒業するところで終わってしまいましたが、これは大人になってからの人生も見てみたいと思いますよね。もっと問題解決とその調達が面白そう…
そしてちょこちょこ登場する語り部の恩田さんの言葉も面白かったです^^
恩田さんの年齢は結子の6つ上になるわけで、世代的には渡と同じなんだな…と考えたら面白かったです。続編も待ってます!!!

<文藝春秋 2022.11>2022.11.22読了