おいしい旅 初めて編 (角川文庫)
松村 比呂美
KADOKAWA
2022-07-21


仕事に行き詰まり、勢いで列車に乗り終点まで……旅先では驚きの出会いが待っていた(「下田にいるか」)。福引きで旅行券を引き当て、台湾へひとり旅。現地で会った駐在員はどこか訳アリのようだが(「情熱のパイナップルケーキ」)。訪れたことのない場所、見たことのない景色、その土地ならではの絶品グルメ。さまざまな「初めて」の旅を描いた7編を収録。読めば必ず出かけたくなる、文庫オリジナルアンソロジー。

「下田にいるか」坂木司
主人公が仕事に対して一生懸命で、それでもうまくいかなくて落ち込んでいる姿が、そこまで頑張れる仕事があるっていいなぁ。ってちょっと違う感想に行きつきました^^;行き当たりばったりの旅も楽しそうで、最終的には上司に励まされて、元気になって良かったです。確かに0から1を生み出すのが1番大変だと思う。それが出来るって貴重ですよね。
「情熱のパイナップルケーキ」松尾由美
台湾って1度行ってみたいと思っているんですよね。日本語で十分楽しめそうだし料理も美味しそうだし。でもなんだか変なことに巻き込まれて可哀想だったな^^;でもまあいい思い出になったのかな。そしていつもパイナップルケーキをお土産に持ってくる下村さんと、いつも不思議な位置からお土産を取る木元君の関係は意外だった。
「遠くの縁側」近藤史恵
オランダでカバンを盗まれた乙葉が出来る先輩についてを回想する。先輩が仕事を辞めて選んだ道は分かるなー。私もそんな風に暮らしたいと思う。自分のために時間を使いたい。
「糸島の塩」松村比呂美
幸が犯罪まがいのことをしていて、それに巻き込まれそうになったのに一緒に旅をしようと言ったまさこ。幸はまさこに出会えて、一緒に旅が出来て本当に良かったなぁと思いました。
「もう一度花の下で」篠田真由美
函館の旅行がナゾトキ旅行みたいで読んでいるこちらも楽しかったな。函館は中学の修学旅行以来行ってない…。行ってみたくなりました。
「地の果ては、隣」永嶋恵美
北海道に住んでるのに樺太に旅行に行けるなんて知らなかった…。まあ、今は情勢もあるから難しいかもしれないけど、北方領土みたいに行けないものだと思ってました。でもそこは今は海外になっていて、そこに当時住んでいた人はやっぱり寂しいだろうな…と思ったりしました。
「あなたと鯛茶漬けを」図子慧
愛媛には1度行ったことがあるのですが、試験を受けに行ったのでほぼほぼ観光はしていなくて。出てくる場所も料理もどれも気になりました。もう1度、今度は観光で行きたいな…

<KADOKAWA 2022.7>2022.10.3読了