あの偉業も、あの事件も、裏には「お金」があった! 日本史にまつわるお金事情を繙く番組「この歴史、おいくら?」の調査データをもとに、新規情報をふんだんに盛り込んで書かれたのが本書である。具体的には、北条政子が買った夢の価格、武田信玄が払った山本勘助のスカウト料、浅野内匠頭と吉良上野介の経済力比較、激安だった徳川吉宗の朝食、勝海舟の曽祖父が購入した旗本株の価格、西南戦争の経済的意義など。現在のお金に換算することで、当時の状況が生々しく迫ってくる。楽しみながら、歴史の新たな一面を知ることができる意欲作。
第一章 武家の棟梁・源頼朝の収入
第二章 武田信玄の軍資金
第三章『忠臣蔵』、討ち入りの金勘定
第四章 米将軍・徳川吉宗と貨幣経済
第五章 河井継之助が買ったガトリング砲
第六章 勝海舟と明治維新のスポンサー

昔と今とではお金の価値が違ったり、給料の出し方が違ったり、何となくは知っていましたけどここまで具体的に書かれているのは初めて読んだ気がします。
特に忠臣蔵に関してはちょこちょこお金に関することが紹介されたりしていますよね。かたき討ちも大変…←
そして江戸時代も結構財政難が多いイメージだったんですけど、改めて大変だったんだろうなということが分かりましたね。そしてどれだけ吉宗が凄かったかもわかりました。
河井継之助さんも最近お名前を聞きますがこちらにも書かれていて嬉しかったです。
財政の立て直しとガトリング砲の購入。正反対な気がしますけどどちらも成し遂げるんですよね。かっこいいです。面白かったです。

<祥伝社 2022.7>2022.9.18読了