文学史上に残る10人の文豪――漱石、有島、芥川、島清、賢治、中也、藤村、太宰、谷崎、川端。漱石は、うつ病による幻覚を幾多のシーンで描写し、藤村は、自分の父をモデルに座敷牢に幽閉された主人公を描くなど、彼らは、才能への不安、女性問題、近親者の死、自身や肉親の精神疾患の苦悩を、作品に刻んだ。精神科医によるスキャンダラスな作家論。
こちらの作品、最初に出たのは10年以上前だったんですね。全然そんな感じがしませんでした。
精神科医の方の目線で描かれた作家さんたちのお話。症状から見る作家さんの人生は新鮮で面白かったです。面白かったというのは不謹慎でしょうか。
賢治が躁鬱のような症状だったのは知らなかったです。小さい頃からいろんな病気と闘っていましたし、最後は結核だったのも知ってはいたので…
また当時関わっていたであろう歴史上の人物もちょこちょこ登場したのでそこに興奮しながら読んでいました^m^
それにしてもスキャンダラスな人はスキャンダラスでしたね…
1番印象的だったのは今回初めて存じ上げた島田清次郎さんでしょうか…自意識過剰という言葉よりも凄いですね…ちょっと読んでみようかな…
<幻冬舎 、2010.10、2021.12>2022.5.30読了