本書は,2020年の第106回全国図書館大会で実施された資料保存分科会の内容をベースに加筆修正し,資料保存の入門書としてまとめたものです。
「図書館における資料保存とは」,「資料の取扱い」,「カビ対策」,「災害対策・水損資料への対処」,「保存容器」,「資料修理」,「資料保存をすすめるために」(資料紹介)の7章からなり,資料保存に取り組む際の基本的な考え方とポイントを簡潔に提示しています。
図書館の資料は「利用」されるためにあります。利用を保障する資料保存は,図書館にとって基本的な責務でもあります。みなさんの図書館でも,できるところから資料保存対策に取り組んでみませんか? 本書はそれを手助けできます。

この本の最初の方に「中小都市における公共図書館の運営」が出たことにより、図書館の資料は保存よりも閲覧、貸出重視になったことで資料保存については重要視されなくなっていったというようなことが描かれていて。確かに大学の授業でも保存についてをしっかり学ぶことはなかったような気がするな…と思い出しました。
資料は手に取り目にしてもらうもの、だからこそ人の目に触れることが増え、資料保存も重要になってきますよね。
こちらの作品で本に限らずAV資料などについても保存のポイントが描かれています。
特に紙だとカビは最大の敵ですよね。カビくさくなった本を手にしたことが何度もあります。職業病か分かりませんがそれでぜんそくが悪化したりもしました^^;
勉強になりました。

<日本図書館協会 2021.11>2022.2.13読了