人気作家6人の新作ミステリーがいきなり文庫で登場!
現在のミステリー界をリードする6人の作家による豪華すぎるアンソロジー。
最愛のひととの別れ、過去がふいに招く破綻、思いがけず露呈するほころび、知的遊戯の結実、そして、コロナ禍でくるった当たり前の日常……。
読み解き方も楽しみ方も六人六様の、文庫オリジナルの超絶おすすめ本です。
乾くるみ『夫の余命』
余命わずかと知りながら、愛を誓ったふたりは……
米澤穂信『崖の下』
スキー場で遭難した4人。1人が他殺体で見つかり……
芦沢央『投了図』
地元でタイトル戦が開かれる。将棋ファンの夫は……
大山誠一郎『孤独な容疑者』
23年前、私はある男を殺したのだ……
有栖川有栖『推理研VSパズル研』
江神二郎シリーズ待望の新作!
辻村深月『2020年のロマンス詐欺』
大学生になったけれど、コロナ禍で……
「夫の余命」時系列が遡っていく構成の時点で怪しい…と思っていましたけどそういうことでしたか。真相が分かれば分かるほど旦那がクズ男だったのが分かるけどそれでよかったのか…?惚れた弱みなのかなぁ。最後の主人公と医師の会話が面白かったです。
「崖の下」他殺体の真相を想像しただけで何かいろんなところが鳥肌が立ちましたけども…さすが米澤さん…
「投了図」こちらはミステリとは少し違いましたね。最後に登場した少年が素敵でした。古書店の夫婦にとってもいい出会いだったんだろうな。
「孤独な容疑者」最後のどんでん返しにびっくり。そういうことだったのか…それにしても容疑者はクズでしたねー。言っちゃいけないけどいつかは誰かに殺されてたと思いますよ…
「2020年のロマンス詐欺」こういう純朴な青年が騙されやすそうな商法ですよねー。どうなることかと思ったけど、いい方向へ向かって良かった。青年の人生がめちゃくちゃにならなくて良かったです。
<文藝春秋 2021.6>2021.11.5読了