武士とジェントルマン
榎田 ユウリ
KADOKAWA
2021-04-14


日本の大学で講師として教えるため来日した英国人・アンソニー。
居候先をイギリスの恩師が手配してくれたが、空港に迎えに来た青年に出会ってびっくり。彼はキモノにカタナ、チョンマゲの武士だった!
現代日本に武士がいたのか……!?
その彼・隼人が言うには、「伝統文化の保持ならびに地域防犯への奉仕を目的とする新しい武士制度」として現代の武士は存在するらしい。
英国紳士と青年武士の不思議な同居生活が始まった!
地域で愛され活躍している彼だが、実は悲しい過去も抱えていて……。
著者デビュー20周年記念作品!
肩書や属性と「個」、「自分らしい生き方」を考える普遍的かつ現代的なテーマは、今の時代だからこそ届けたい作品です。
装画は、漫画家・萩尾望都による描き下ろし!

著者さん、デビュー20周年なんですね。まだ長編は2冊目なのでこれからどんどん読んでいきたいです。
今回は武士と英国紳士のお話。この作品の世界では武士がまだ存在しています。と言っても思いっきり武士なわけではなくて武士の精神が残っているというか…なんか表現が難しいですけど。
物語は武士の家に英国紳士が居候して異文化交流をして友情が深まっていく…みたいな感じかな。なんか私が表現すると薄っぺらいですね^^;
物語はとても面白かったです。大きく3つくらいお話のテーマがあるけど区切らずに続いていっている感じ。隼人が教える剣道教室で生徒が大きな痣を付けていることに気づいたお話と、隼人の叔父との話と、北海道からやってきた小さな武士とのお話。
どのお話も良かったけど根底には隼人とアンソニーの境遇というか生き様もあって、読んでいて切なくなるところもたくさんありましたけど、読んで良かった…
特に最後のルリちゃんとのお話が良かったなー…まさかの展開に驚きましたけど…
そして隼人とアンソニーの関係もとてもいいです。2人の暮らしをもっと読んでいたいくらいでした。

<KADOKAWA 2021.4>2021.9.22読了