旭川で、遺品整理士見習いと涙コレクタ ーが贈る、新感覚謎解き物語!
雨宮青音(あまみや あおと)は、大学を休学し、故郷の札幌で自分探し中。
そんなとき、旭川に住む叔父の訃報が届く。
そこは幼い頃、悪魔のような美貌の人物の殺人らしき現場を見たトラウマの町だった。
葬送の際、遺品整理士だという望春(みはる)と出会い、青音は驚く。
それはまさに記憶の中の人物だった。
翌日の晩、伯父の家で侵入者に襲われた青音は、その人に救われ、奇妙な取引を持ち掛けられて……。
遺品整理士見習いと涙コレクターが贈る、新感覚謎解き物語!

冒頭で登場した青音が経験した恐ろしい記憶…の正体が結局わからなかった気がするんですが、シリーズ化する予定なのかな。今回は青音の叔父が亡くなり、叔父の遺品整理が1番の根幹でしたね。叔父が最後に持ち掛けた謎解き。その答えが分かった時、切なくなりました。
どうして青音はそんなに自信がなくて親にも気を遣っているんだろうと思ったけど、最後にその意味が分かります。辛すぎる…そりゃあ自分探しもしたくなるわ…
遺品整理士としてかかわる人たちももちろん亡くなった人に対して色々な想いを抱えていて、人の心に寄り添える青音には合っている仕事のようにも感じました。
青音の今後も気になるところです。

<角川書店 2021.6>2021.9.4読了