キャクストン私設図書館
ジョン・コナリー
東京創元社
2021-05-19


読書好きのバージャー氏が発見した〈キャクストン私設図書館&書物保管庫〉。そこは初版本や手稿本が所蔵された図書館であり、人々に広く知れ渡ったがゆえに実体化した物語の登場人物たちの住処でもあった。アンナ・カレーニナ、シャーロック・ホームズ、ハムレットなどをめぐる事件を描いた表題作や、ダーク・ファンタジー『失われたものたちの本』のスピンオフ作品、怪奇現象をもたらす奇書『裂かれた地図書』の物語ほか、「本」にまつわる傑作短編集。

キャクストン図書館みたいな図書館があったら絶対に働きたい!なんで私は選ばれないの!←
この図書館には小説の登場人物が実際に暮らしていて、お話することもできる…なんて素敵な図書館。さらにこの図書館には大きな秘密が…あるんですよねー。
シャーロック・ホームズにまつわるお話が特に面白かったなぁ。
キャクストン図書館の間に挟まれたスピンオフの「虚ろな王」と「裂かれた地図書」が救いようがなさ過ぎて読んでいてどんどん堕ちていきましたよね…。何の救いも望みもなかった…それもそれで面白かったのだけど。
1冊でたくさんの物語を読んだような感覚になりました。面白かったです。

<東京創元社 2021.5>2021.9.2読了