老舗ホテルで働く涼音は、念願叶って憧れのマーケティング部サービス課、アフタヌーンティーチームに配属された。
喜び勇んで、アフタヌーンティーの新企画を出したものの、パティシエ・達也に「目新しければいいってもんでもないから」と冷たく却下されてしまう。
「最高のアフタヌーンティーって、一体、なんだろう」?
アフタヌーンティーって私は利用したことがないです。
確かに結構なお値段なんですよね^^;何となく敷居が高いような気がして未経験でした。
でも、この作品を読んで、おひとりさまでも全然問題ないんだなと分かって行ってみたくなりました。
桜山ホテルという名前から、モデルは椿山荘かなぁと思っていたら当たりましたね。行ったことはないんですけど^^;
涼音の考え、私は嫌いじゃないですし、働いていく上で大変だと思うけどその考えを貫き通してほしいなとも思います。
涼音の視点と達也の視点で交互に描かれる物語。だからこそ2人の関係性がちょっとずつ変わっていくのが垣間見えてニヤニヤしたりもしましたけど^^
アフタヌーンティーの鉄人や西村さんとの関わりも良かった。
お仕事の大変さ、雇用形態の格差、発達障害からくる差別、アフタヌーンティーの中に様々な問題が絡み合っていて、読みごたえもありました。
味わい深い作品でした。
<中央公論新社 2021.4>2021.7.27読了