いつも「複雑な」と言われる「パレスチナ問題」。宗教や民族という日本人にはなじみにくい概念が問題のベースになっているし、昨日までの味方同士が突然戦争を始めたりして、たしかに、わかりにくいのはたしかです。だからこそ、本書では少しでもわかりやすいように、ユダヤの少年ニッシムとパレスチナの少年アリ、そしてエルサレムのねこ、2人と1匹が、旧約聖書の時代から21世紀のいままでの「パレスチナ問題」をガイドします。日本から少し距離のある国のお話ですが、すべてがつながっている現代では、けっして遠い世界のお話ではないのです。

舞台「OSLO」を見たのをきっかけにもう少し知りたいと思い手に取りました。
以前「プレミアの巣窟」という番組でパックンがパレスチナ問題を分かりやすく解説してくれました。
この問題は2000年以上も前から始まっているのだと聞いてびっくりしました。
この作品はその時のことからマンガを交えて丁寧に教えてくれます。
ユダヤ人がずっとずっとひどい目に遭って現在もなお闘い続けているのだと知りました。
そんな境遇でいてもユダヤ人はユダヤ人であることに誇りを持って生きているような気がして、凄いですね。凄いしか言えなくて申し訳ないです。
パレスチナ問題を教えてくれたOSLOという舞台に感謝したいです。
続編も出ているので読んでみたいと思います。

<講談社 2005.1>2021.3.11読了