じりじりの移動図書館 (文学の扉)
菅野 雪虫
講談社
2020-07-09


児童文学のトップランナー5人による夢の競作、みたび!
このたびの物語で、あなたの前に、とつぜん現れるのは、移動図書館「ミネルヴァ号」でございます。ひげをはやしていて、ピシッとスーツを着こなしているおじいさんが館長、そして金ボタンの黒い制服に身を包み、長い黒髪がよく似合う若い女性が運転手。もちろんドアの向こうの車内には、さまざまな本がぎっしり詰まっています。でも、もしも、あなたが本に夢中になって、本の世界にひきこまれているうちに、車が出発してしまったら……! 気がついたときに、あなたが立っているのは、過去の世界? まだ見ぬ未来? それともいま暮らしているのとは別の世界かもしれないのですーー。
『ぐるぐるの図書室』『ぎりぎりの本屋さん』を描いた児童文学作家5人が、それぞれの作品に不思議なブックカーを登場させ、本にまつわる5色の物語をつむぎます。

タイトルが気になって手に取りました。
違う作家さんなのに同じ登場人物が出てくるから不思議。それでも物語は多種多様で全然違うからやっぱり違う作家さんが書いているんだよなと思います^m^移動図書館の移動先は様々です。異世界だったり過去だったり未来だったり。移動図書館を利用する子どもたちがいつもと違う場所へ誘われ、成長していきます。
どのお話も素敵だったなー。
好きだったのは「スケッチブックは残された」かな。過去の世界で出会った青年と女の子の物語。ちょっとなぞが残って終わる感じがたまりません。
このアンソロジーは第3弾だったんですね。既刊の2冊も気になります。読んでみたいです。

<講談社 2020.9>2021.3.3読了