続いてこちらも更新します。
渋谷は人が多くて正直歩くのが怖かったです。というのを1度目の観劇で学んだので、2度目は新国立劇場からパルコ劇場までてくてく歩いて向かいました(笑)どうせ暇ですし←
同じ渋谷区だから歩けるんじゃないかなーと思って調べたら3キロちょっと?だったので大丈夫でした^^運よく2週目も3週目も天候に恵まれて、飛行機もすべて定刻通りでありがたかったです。
土曜日を選んだらたまたま剛君の誕生日に観劇することになりましたが、まさか猿ちゃんがあんな粋なアドリブをかましてくれるとは思わなくて^^嬉しかったです。
こちらも記録用に残しておきます。
東京公演も地方公演もまだあるので隠しますね。

運よく2回観劇することが出来ました。13日は1階席の真ん中へん。20日はなんと3列目のど真ん中でした。顔がめっちゃ見える―!感動!13日に健君がいると思うけどどこか分からない・・・と思っていたシーンが20日に解決しました^^良かった。
井上ひさしさんが出された戯曲を読んで臨んだので、大まかには内容を把握していました。それでも演出家によって全然違いますよね!私が言うのもなんですけど、30代の若い演出家の方だから斬新な新しい薮原検校が生まれたんじゃないかなと思いました。今までのは知らないんですけど^^;
舞台の周りを囲んでいるのは廃ビルみたいな感じだったんですよね。黄色のロープが四方八方に釣られていて、それで空間を仕切っているような感じが面白かったです。
しかも音楽が入るしミュージカルのように歌ったりもするし。斬新!面白かったです。
冒頭は音楽と慈英さんが演じる盲太夫の語りから始まります。っていうか慈英さんは一人でずーっと喋ってますよね。語りだから周りと絡むことは無くてずーっと語り。あれは難しいし大変ですよね。凄かったです。
最初は歌から始まりましたけど音楽はポップで明るいのに歌詞は残酷で。とても印象的でした。
健君は6役を演じていましたが、最初は杉の市の父親でイケメンの漁夫。顔が良いだけの男^m^イケメンなお姿がかっこよかったです。奥さんが子どもができたときに正座のまますり寄っていくの面白すぎましたよね!何ですかあの技!難しくない?
で、子どもが出来たからと妻にミカンでも食べさせてやりたいと思って真面目に働くんじゃなくて座頭を殺してお金を取るという強盗殺人を犯すという酷い奴。って酷いじゃ収まらないですけど。この2人のやり取りも面白かったですけどね。
杉の市は5歳で家を出て琴の市に預けられます。才能はあるけど素行が悪くて師匠の奥さんにまで手を出す始末。
2人の情事中に師匠がやってきて、2人で絡み合いながら物語を語るシーンは面白くて圧巻でした。松雪さんの色気ヤバイ←
その後に杉の市がお披露目するシーンがあるのですがそこでちょっとアドリブがあるんですよねー。
師匠が終わった後にお前がやれと言われて、13日は「俺がやるの?さっきやったような気がするんだけどねぇ…」って言いながら前に出ましたし^m^
20日は師匠に「師匠今日は声が出てますね。慈英の旦那が差し入れをくれたからかな」とか言っちゃって。慈英さんも笑ってましたよ。
杉の市の早物語が見事でおひねりもたくさんもらうのですが最後にしゃしゃり出てきた佐久間検校に取られてしまう。かなり緊迫したシーンなのに慈英さんが解説するたびにシーンが止まるのでそれが面白かったです。
健君の結解役もかっこよかったです。最後に杉の市に殺されちゃいますけど^^そこから半日の間に母が死に、師匠が死に、お市が死ぬ。50両を持った杉の市は江戸へ向かいます。
そこからはタガが外れたように人を簡単に殺していきますよね。行き倒れていた老人を殺し、その老人から奪った短剣で疑った研ぎ師を殺し、お市だって2度殺すわけで。自分の名誉のため、検校になる事しか考えていなくて、ここらへんでもう碌な死に方はしないだろうなって思いますよね^m^
ここで保己市が出てきます。もうすぐ検校になるだろうと言われている学者。2人の初顔合わせの時は保己市は食事中。本当は魚が好きだけど食べない。嫌いな里芋を食べている。なぜなら目が見えないと魚の食べ方はどうしても汚くなる。品を良く見せるため、刺すだけで食べることが出来る里芋を選んでいる。
そう言う保己市の言葉に杉の市は納得が出来ない。ここで健君の独り舞台ですよ!歌を歌うわけです!可愛かったー!!
目の見える人は見物に忙しく、盲人は見物することは出来ないからその間に学問に勤しむことが出来るなどと説明します。
でも杉の市は1番はお金だと思っていて、学は必要ないという。「私たちは合いませんよ」とさらっと言う保己市。この言い方可愛かったのですが2人は一緒にいない方が懸命でしたね。
保己市が歌っている間に杉の市が里芋を全部食べてしまっていたのですが保己市はそれを知らず、杉の市がいなくなってから里芋を食べようとして刺すも刺さらない。「おかしいなぁ」っていう言い方も可愛かったなー^^
結局杉の市はその7年後、悪に手を染めまくって二代目薮原検校にまで上り詰めました。たくさんの犠牲を払って。
保己市は襲名披露の朝、杉の市のもとへ行きます。襲名披露の場にいられないのは、奥州から藤原秀衡について書かれた書物を学者が持ってきて読み聞かせてくれるから。奥州藤原氏の話が出てきて「炎立つ!!!」って心の中で叫びましたよね。いや、関係ない。関係ないんですけど。
杉の市は保己市に江戸将軍の子供で盲人がいる噂を聞き、様々な提案をしていきます。その中で徴収税について語るのですがここでもアドリブをかます猿ちゃん^m^
2/20は延長料について話すときに「えぇ?健ちゃんもう帰っちゃうの?今日は森田剛君の誕生日なんだからもう少し飲みましょうよ」なんて言ってましたよ!びっくりしましたよ!常にポーカーフェイスの保己市さんもニヤニヤしちゃってましたよ。仕方ないあれは!!!猿ちゃんありがとうだよ!!!
検校となった健ちゃんのお衣裳も素敵でした。
そして温厚そうな保己市が見せる残酷さ。罪に罪を重ねた杉の市への罰の提案はなかなか残酷ですよね。
私は戯曲を読んでいるので、どうして蕎麦を食べさせるのか理由がちゃんと書かれていてしっかり読みましたよ。想像しただけで気持ち悪いです^^;残酷。
悪人ではないですが、保己市の内面も黒く燻っているものを感じられて良かったのかなと思います。そりゃあ実在の人物と名前を変えなきゃダメですよね^m^
最後、杉の市を罰するのは猿之助さんが演じていました。立ち振る舞いが当たり前ですけど見事ですよね。素晴らしかったです。
そしてカーテンコール。なかなか残酷な終わり方なのにずっとポップな曲が流れていて不思議な感じでした。歌詞も結構残酷なのに1度はまると抜け出せなくなるから困ります。
薮原検校も2回見ることが出来て本当に良かったです。幸せでした。
東京公演はあと少し。その後に地方公演も始まりますね。
どうかどうか体調に気を付けて、日々過ごしていってください。

私事ですが、2/20の公演の時、偶然V友さんに会いました。
マスク姿なのに私に気づいてくれて、声をかけてくれました。
このご時世になってV友さんとは全然会えていなくて。今回も状況が状況なので誰にも言っていなかったから久しぶりに会えて本当に嬉しくて。
何だか胸がいっぱいになって涙が出てきてしまって^^;ご迷惑をおかけしましたすみません。
さらに私事ですが15年くらいSNS等でやり取りをしていたのに1度も会ったことが無かったV友さんとも逢えました。話したいことは15年分あったけど、このご時世なので食事等は出来ず立ち話をしてお別れ。でもその立ち話の時間が本当に本当に幸せでした。あーやっぱり観劇の後にすぐに感想を言い合えるって良いなー!楽しいなー!ヲタク楽しい!と改めて思いました。
今まで当たり前にしてきたことが、当たり前ではなかったんだと、日々感謝をして生きていかなければならないのだということも、改めて感じた今回の観劇でした。