コーヒーの香りとショパンの調べが、私をあの頃へと戻してゆく。
店の常連千代子にとって、マスターの淹れるコーヒーはささやかな魔法。二十年前、夫との関係に一人悩み、傷ついた気持ちを救ってくれたのがこの店だった。
心地よい苦みと懐かしい旋律が記憶を呼び戻し、不思議な出会いが訪れて……。
下町にひっそり佇む純喫茶トルンカを舞台に三つの温かい交流を描く、感動の第二弾。
前作とこの作品を続けて読んだので、この世界観を噛みしめながら読めました。前回もウルウルしながら読みましたが、こちらも本当に良かったです。
今回は常連客の千代子おばあちゃんと、雫の幼馴染の浩太、そして絢子の物語です。
千代子おばあちゃんの初恋の話…なのかな。切なかったなー…。頭が良くてかっこよかったお兄さんが戦地へ赴き終戦によって無事に帰還したけど人が変わっていた…。人が殺されているのが日常茶飯事で自分も人を殺しているかもしれない。そんな状況下にいたら精神的にどうなっていくのか、想像もできません。でも、武彦も立ち直ってちゃんと生きていて本当に良かったです。千代子おばあちゃん、乙女みたいになって可愛かったな〜
浩太が菫に言われた言葉。小学生の時に言われるのはなかなかに重いな…と私も思いましたけど、浩太と雫はきっとお互いに支え合いながらこれからもずっと一緒にいるんだろうなーと思いました。恋愛になるのかは分からないけど^m^
そして絢子。色んな壁にぶち当たっていた印象ですがきっと絢子なら大丈夫だと思いました。ヒロさんとも再会出来て良かったです。きっと未来は明るい。と、前向きな気持ちで読み終えることが出来ました。
読んでいて、私も頑張ろう。前に進もう。と思えました。素敵な作品に出合えて本当に良かったです。
<徳間書店 2015.2>2021.2.21読了
ちょっぴり久しぶりの訪問でしたが、相変わらずたくさんの本読まれていますね!
私も今年はリハビリの年ですが、今のところは意識的に読書の時間を取るようにしています。
この作品とっても面白そうですね。
純喫茶という響きが懐かしいです。(最近あまり見かけなくなったなぁ)
一作目から読んでみたいです〜^^