「死香」を食べ物の匂いとして認識する桜庭潤平。潤平の特殊体質に興味を抱く分析学のエキスパート・風間。これまで未解決事件を匂いで嗅ぎ解いてきた二人だが、ある日潤平が特殊な薬品をかけられ嗅覚を失ってしまう。風間は、潤平と同じ能力を持ちながら歪んだ思想をもつ月森の関与を疑うが―。
シリーズ第3弾です。前回ついにパンも食べられなくなってしまった潤平。
未解決事件やただの事故だと思われていた案件も、潤平が死香を感じることでたちまち疑惑の目が向かいます。
事件に関われば関わるほど、潤平は食べられるものが減っていくのでそんなに頑張らなくても良いのでは…?と思ったりしていたのですが^^;
それでも事件の内容は面白くて読む手が止まらなくなりました。
最後の物語は潤平と同じ能力を持つ月森が再び現れます。
月森とこれからどのようにかかわっていくのでしょうか。楽しみです。
それにしても潤平を守るために勝手に家を引き払って自分の家に住まわせるとかどんだけ研究オタクなの…と思わずにはいられません^^;
<中央公論新社 2020.3>2020.8.31読了