夏休み。琴美の家に、子供たちの謎を解決してくれる青年がやってきた。祥子は想い人から、思いもよらぬ相談を持ちかけられる。沙也香は、それとは知らず、大人たちの「不都合な真実」を掘り起こす。それぞれの謎を追いかけた、それぞれの夏休み。悪意が自分に向けられるとは、想像もしていなかった。意外なつながり、意外な真相。鮮やかに紡がれた長編ミステリ!
大崎さんのミステリ。4章からなる長編なのですが、どの章も気になるところで終わるから本当にドキドキしました。まさにミステリ^^;
最初の琴美の元に「佐野くん」という青年がやってきた。精悍な顔立ちで人当たりが良くて子供たちの悩みもちゃんと聴いてくれて解決までしてくれる。でも琴美はそんな佐野くんが怪しげな行動を取っていることに気づく。不穏な空気が醸し出されてからこの章はぶった切られて祥子の回に変わります。そしてここでとある事件について知ることになり、そういうことか…と納得することになり、沙也香の回になって、あれ?いやまてよ…という展開になります(どういう展開だよ)
と、感想を書くと色々ネタバレになってしまうので書けませんが、とある事件に3人は関わっていくことになります。最後に点と点が線になるのですが、珍しく私、途中で気づいてしまいました^^;でも最後までハラハラドキドキ!読む手が止まらずあっという間に読んでしまいました。もったいなかったー。ラストが大崎さんらしくてとても好きです。面白かったです!
<光文社 2020.5>2020.6.15読了