本当にほしいものがあるひとだけがたどりつける、不思議なコンビニたそがれ堂。北国の高校を卒業し、いまは街角の洋品店で働くつむぎが、たそがれ堂で手にしたものは―。かつて諦めてしまった夢の続きを描いた「ガラスの靴」、老いた人気漫画家と少女の交流がユーモラスな「神様のいない家」、サンタクロースに手紙を書いた少年たちの物語「祝福の庭」。すべてを突き抜けてあふれだす魔法のようなきらめきと温もり、大人気シリーズ第六弾!

今回の作品がクリスマス時期の物語だったのでタイミングがとても良かったです。私のところにもサンタクロースが来てほしいななんて思いながら読みました^m^
村山さんの作品は本当に優しい。そして温かいです。
そういえば前作は神無月だったから神様がお休みでしたね。今回は三郎さんとねここが揃っていました。
「ガラスの靴」つむぎって本当に可愛い名前ですよね。本人が気に入っているの分かります。複雑な家庭の事情があっても、腐らずに負けずに生きてきて、それでもちょっと斜に構えていたようなつむぎ。それでも心優しいつむぎにはちゃんとサンタクロースが待っていました。最後は涙が出ました。2人が再会できて良かった。
「神様のいない家」母親にサプライズをしようと母親が大好きだった漫画家からサインをもらおうとやってきたこずえ。冒険が大好きな少し無鉄砲だけど心の優しい女の子でした。人気漫画家だった由利原先生だけど、実際の自分の物語は色々あって。それでもこずえという少女に出会ったことで少し心が氷解していくのを読んでいて感じて、本当に良かったなと思いました。
「祝福の庭」こちらも心の優しい男の子2人の話。優しすぎて社会の荒波にもまれて行けるのか大丈夫かと余計な心配をしそうになりましたが^^;それでもこれからも秀一と圭介は一緒なのですから、きっと大丈夫ですよね。

<ポプラ社 2016.12>2019.12.19読了