美しき王子の華麗なる冒険ミステリー!
心優しき美貌の第二王子アリーと、深い洞察力を持つ「観察術使い」のサリフ。二人は無二の親友だった。
ある日、どんな願いでも叶えてくれるという呪術師の噂を耳にし、そのからくりを解こうと二人は呪術の現場に潜入するのだが・・・・・・!?
つぎつぎと謎の事件が起こり、次第に追いつめられていくアリーと、彼を守るために動くサリフ。
いったい誰が本当の味方で、誰が敵なのか。
そしてついに真の敵がその正体を現したその時、アリーとサリフに別れの時が訪れる――。
砂漠の都で、華麗にくり広げられる冒険ミステリー!

三木さん初の児童書作品だそうです。読みたいと思っていたのですが図書館に入らなかったので購入しました。イラストが綺麗ですね。
三木さんの作品は美しい青年が登場するのでそれだけで癒されます←
心優しき美貌のアリーは第二王子。本人は王座など狙っていないにもかかわらず第一王子派の家臣などに監視されるような日々を送っています。
そんなアリーの支えは観察術使いのサリフ。2人は幼馴染でしたが身分の違いにより会うことを禁じられていて、それでも何かと理由をつけてアリーはサリフに会いに行きます。
そんな2人が遭遇する数々の事件。2人は真相を探っていきます。
この感じは三木作品ならではですよね。
人の事ばかり考える心優しきアリーと、そんなアリーを心配して身を挺して守ろうとするサリフ。あー…たまりませんね!←
アリーに危機が迫った時、やっぱり助けに来てくれたのはサリフで、2人の関係はどうなっていくのだろうとドキドキしながら読んでいました。
アリーに罪をかぶせた犯人は私も何となく予想が出来ましたが、追い詰めていく過程と真相はなるほどと思いました。
そして冷酷でアリーを嫌っていると悪い噂しか聞かなかった第一王子。その存在もきっとそうだろうなという展開で、いい意味で予想通りだったのが良かったです。
砂漠の都の華麗な冒険ミステリーを堪能しました。

<小学館 2018.11>2019.9.22読了