文豪お墓まいり記
山崎 ナオコーラ
文藝春秋
2019-02-22


終戦の前日、永井荷風と谷崎潤一郎がすき焼きを食べた。
あの文豪を、もうちょっと知りたい。二十六人の作家と出会う、お散歩エッセイ!
永井荷風(先輩作家)と谷崎潤一郎(後輩作家)は七歳差です。谷崎はデビューしたとき、先輩作家である荷風から自分の小説を褒めてもらえたことが嬉しくてたまりませんでした。
一九四五年八月十四日、二人は疎開先の岡山で再会します。終戦の前日に、谷崎は牛肉を手に入れ、すき焼きでもてなします。
……このように、文豪たちは互いに関わりながら生きていました。今は、お墓の中にいます。時代が違うので、実際には関われませんが、お墓には行けます。現代の作家が、昔の作家に会いにいきます。
二十六人の文豪たち――中島敦、永井荷風、織田作之助、澁澤龍彦、金子光晴、谷崎潤一郎、太宰治、色川武大、三好十郎、幸田文、歌川国芳、武田百合子、堀辰雄、星新一、幸田露伴、遠藤周作、夏目漱石、林芙美子、獅子文六、国木田独歩、森茉莉、有吉佐和子、芥川龍之介、内田百痢高見順、深沢七郎。

お散歩エッセイというまとめ方で良いんだろうかとちょっと思ってしまうくらいの大御所の方々のお墓へ著者さんがお参りに行く話。
そのお墓の近くにあるお店でご飯を食べて、お花を買って作家さんをお参りする。
歴史上の人物レベルの小説家さんも多くいらっしゃいますが、当たり前ですけどお墓は皆さん残っているんですよね。
生きている時代は違えどその方にお逢いすることが出来るなんて何だか不思議な気持ちです。26人の作家さんの中には今回初めて知った方もいらっしゃいましたが、どの方のお話も興味深かったです。
太宰治のお墓参りはちゃんと著作を読んでから行くことにして←
冒頭に登場した永井荷風と谷崎潤一郎のお墓にはお参りに行ってみたいと思いました。戦争の前日のおもてなしの話は聞いたことがあります。お二人の繋がりとこのエピソードがとても印象的だったので、記憶に残っていたのだと思います。あとは林芙美子さん。記念館もあるんですよね。アド街で紹介されてから1度行ってみたいと思っていたんです。
また、ナオコーラさんのエッセイでもあった気がします。
お父様を亡くされたこと、流産されたこと、再び妊娠され、入院して出産されたこと、エッセイだから淡々と書かれていました。お墓参りに一緒に行かれた旦那さまやお母様の人柄も垣間見えた気がします。

<文藝春秋 2019.2>2019.4.18読了