ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~ (メディアワークス文庫)
著者:三上 延
KADOKAWA(2018-09-22)
販売元:Amazon.co.jp

ある夫婦が営む古書店がある。鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった―。女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。人から人へと受け継がれる本の記憶。その扉が今再び開かれる。

ビブリア古書堂の事件手帖の続編。シリーズから7年後の物語です。
この物語で五浦は登場せず、栞子と、2人の娘扉子が登場します。
栞子が本を通して出会った人や物語を扉子に話し始め、回想していきます。
今回は4作品が登場します。
『からたちの花 北原白秋童話集』
家族ぐるみで付き合いのある坂口昌志、しのぶ夫妻の話。昌志の姪である平尾由紀子が父親が入院したことで数十年ぶりに叔父の元へ向かいます。
『俺と母さんの思い出の本』
栞子の母親から友人の依頼を頼まれた大輔と栞子。友人の息子が急逝したのだが、息子と自分が共通する思い出の本を探してほしいのだという。
その思い出の本、私にも少しなじみのあるものだったので見当をつけられなかったのが悔しかったです^m^納得の1冊でした。
佐々木丸美『雪の断章』
この作品が内容が一番気になりました。どういう展開でどうなっていくのか、読みたいなと思いました。文香の友人、小菅奈緒の話。謎の男の子紺野祐汰とせどり屋の志田を探します。結局はニヤニヤしちゃう展開で可愛らしかったです。
内田百聞『王様の背中』
この作品が後味が悪かったですよね。やっぱりこういう内容の話も出すかと思ってしまいました。でも、古書にまつわる事件によって大輔も栞子も怪我を負ってますから、扉子にはいろんな視点から本を知ってもらうためには良かったのかもしれないですね…扉子に伝わったかどうかは別として。
そして大輔の忘れ物。タイトルはこう繋がっていくのかと分かり、良い終わり方だったのかなと思いました。それでもやっぱり続編もみてみたいなとも思います。

<KADOKAWA 2018.8>H30.11.11読了