叙述トリック短編集叙述トリック短編集
著者:似鳥 鶏
講談社(2018-09-20)
販売元:Amazon.co.jp

*注意! この短編集はすべての短編に叙述トリックが含まれています。騙されないよう、気をつけてお読みください。
本格ミステリ界の旗手が仕掛ける前代未聞の読者への挑戦状!
よく「叙述トリックはアンフェアだ」と言われてしまいます。これが叙述トリックというものの泣きどころです。
では、アンフェアにならずに叙述トリックを書く方法はないのでしょうか?
答えはノーです。最初に「この短編集はすべての話に叙述トリックが入っています」と断る。そうすれば皆、注意して読みますし、後出しではなくなります。
問題は「それで本当に読者を騙せるのか?」という点です。最初に「叙述トリックが入っています」と断ってしまったら、それ自体がすでに大胆なネタバレであり、読者は簡単に真相を見抜いてしまうのではないでしょうか?
そこに挑戦したのが本書です。果たして、この挑戦は無謀なのでしょうか? そうでもないのでしょうか?その答えは、皆様が本書の事件を解き明かせるかどうか、で決まります。

読みました!面白かったです!
叙述トリックという言葉は初めて聞きましたが、こういう内容のミステリですね。はいはい分かります←
倉知淳さんとかこういう作品多い気がするなぁ。
でも、今回似鳥さんはあらかじめ注意書きしてますからね。こういうトリックが出てきますよーとお知らせしていて、色々ヒントも出しています。
私は冒頭に書かれていたことをスッカリ忘れていて、あぁ!そういえば!とあとがきを読んで気づいたりしました^^;
どの作品も面白かったです。そして相変わらずの注釈も面白かったです^^
この作品に登場する別紙さんが面白かったですね。雰囲気が猫丸先輩みたい。
特に好きだったのは「背中合わせの恋人」かな。もうずっともどかしく読んでいたのですが、最後は騙されました。でもふんわりとした可愛い終わり方で良かったです。
またこういう作品を読みたいです。

<講談社 2018.9>H30.10.26読了