ドッペルゲンガーの銃
倉知 淳
文藝春秋
2018-09-13


密閉空間に忽然と出現した他殺死体について―「文豪の蔵」。二つの地点で同時に事件を起こす分身した殺人者について―「ドッペルゲンガーの銃」。痕跡を一切残さずに空中飛翔した犯人について―「翼の生えた殺意」。この謎を解くのはキャリア警察官僚の兄か、女子高生ミステリ作家の妹か、それとも…?

文学賞の佳作を受賞した灯里は受賞後第一作を出版させるため、キャリア官僚として働く兄大介に何か面白い事件はないかと尋ねます。しぶしぶ未解決事件について話し始めます。なんとしてでも小説を書き上げて本にしたい灯里は大輔の忠告を無視して現場へ向かい、関係者にも近づきます。何とも好奇心旺盛というかなんというか…こんなに性格の違う兄妹というのも面白いですね。お兄さんが頭が良いだけのポンコツというのも切ないですが^^;
事件を解決に導くのは少し変わったとある人物。この人物との絡みも面白いです。
続編は出るのでしょうか。楽しみにしています。

<文藝春秋 2018.9>H30.10.17読了