火刑列島火刑列島
著者:森晶麿
光文社(2018-06-19)
販売元:Amazon.co.jp

現象学者の凪田緒ノ帆は、半年前に自宅の火災で恋人を失った。まる焦げで発見されたその死体が持っていたスマホのロック画面には、下着姿の謎の女性の画像が残されていた。突然、緒ノ帆の前に現れた美青年・露木は“予現者”を自称し、「僕が予現したあなたの恋人以外の直近三件の火災事故では、いずれも被害者の男性のスマホにこの女性の画像がありました」といい、事件と女性の関係を一緒に調べようと誘う。さらに、謎の女性の画像を手がかりに、メグミという名前と、彼女を探す消防士・海老野ホムラが見つかる。三人は、露木の“予現”する火災とメグミの手がかりを追う旅をはじめた―。

また何だか不思議な設定だな…と思って読みましたが、意外と(失礼)深い物語でビックリしました。面白かったです。
最初に登場したのが「僕は予現者です」とかいう男で火事を動画で撮りながら予想は当たったでしょ?とか言ってるから何言ってるんだコイツは?と思いましたが^^;
予現者となったことも、緒ノ帆と会って旅をすることも必然だったんですね。
ホムラが謎の人物でしたけど、こちらもとても大事なキーマンでした。
純粋すぎる部分もありましたけど、その純真無垢なところに、惹かれたんでしょうね。
最初はちょっと読みにくさも感じましたが、徐々に3人の過去が明らかになり繋がっていくことで段々引き込まれて行きました。

<光文社 2018.6>H30.8.2読了