
著者:名取佐和子
角川春樹事務所(2018-02-14)
販売元:Amazon.co.jp
読みたい本が見つかる駅ナカ書店“金曜堂”。アルバイト店員の倉井史弥は、すっかり店にも馴染み、日々お客様に寄り添って、業務に励んでいる。とはいえ、じつは大型書店“知海書房”の御曹司である彼は、将来についていよいよ考えねばならない時期でもあった。幼い頃に別れた母との再会、イベントごとになぜか浮き沈みする金髪オーナー・ヤスとそれを案じる栖川、南店長への想い…大忙しの冬をこえて、倉井が見つけ出すものは?シリーズ最終巻、ほっこり胸キュンなラストを迎えます!
ついに最終巻を迎えてしまいました…名残惜しかった。でもきっと終わるだろうと思っていたので仕方がありません^^;
この作品は舞台が書店なので沢山の本が登場します。そして出てくる作品に対してこういう内容だという解説があまりないので、読んでいないと悔しい想いをする作品で(笑)それがまた良いんですよね。その本も読んでみようという気にさせていて(と思いつつも結局読まないで終わってしまっているが)
今回のテーマとなる作品は4作中3作が既読でした。でも「100万回いきたねこ」は絵本だし、小さい頃に読んだきりだったので細かく読書会で語られていて改めてそういう物語だったんだなぁと思い出しました。読書会楽しそうですよね。1つの作品を読んでみんなで話し合う。私もやってみたいです。
「スキップ」私も好きな作品で登場した時は嬉しかったです。「ターン」も読んだけどなぜか「リセット」は読んでいないんですよね。これを機に読んでみようかな。倉井君のお母さんが読めなくなったという「スキップ」主人公が凄いという印象が強いです。17歳からいきなり42歳になってしまって、それでも人生を諦めずに前向きになっている姿がかっこよすぎました。そして、結末も意外で。今でも印象的です。
そして「銀河鉄道の夜」今まで何度も言ってますから私の事は省きますが^^;ヤスさんは見た目の印象からは「ザネリ」ですけど、シリーズ4冊目まで行くと違うということが分かります。結末も良かったです。
そして南店長と倉井の展開、そして倉井の卒業後、ふわっと終わってよかったような、もどかしいような…それでもまずは南店長が過去だけじゃなくて未来も見据えるようになれたことが良かったかなと思います。
またどこかで会えると良いな。
著者さんのあとがきの最後の一文がとても好きでした。
「よい読書を。よい人生を。」
<角川書店 2018.2>H30.5.12読了