“文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 上 (ファミ通文庫)“文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 上 (ファミ通文庫)
著者:野村 美月
KADOKAWA / エンターブレイン(2011-03-31)
販売元:Amazon.co.jp

“文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 下 (ファミ通文庫)“文学少女”と神に臨む作家【ロマンシエ】 下 (ファミ通文庫)
著者:野村 美月
KADOKAWA / エンターブレイン(2011-03-31)
販売元:Amazon.co.jp

<上>
2月。文芸部の放課後の時間は、今も穏やかに流れていた。けれど、遠子の卒業の日は迫っており、次第に彼女は別れをほのめかし始める。そして――。
突然の、「文学少女」の裏切りの言葉。愕然とする心葉を、さらに流人の言葉が翻弄する。「天野遠子は、消えてしまう」「天野遠子を知ってください」――「文学少女」の真意とは? 心葉と遠子の物語の行く末は!? ビター&スイート学園ミステリー、「文学少女」の物語が開幕!
<下>
「書かなくてもいい。ずっと側にいる」――そう告げるななせに救われた心葉。だが、そんな彼を流人の言葉が脅かす。「琴吹さんのこと、壊しちゃうかもしれませんよ」……そんな時、突然、遠子が姿を消した。空っぽの家に残るのは切り裂かれた制服だけ。心葉は遠子を追えるのか? 露わになってゆく真実に、彼が出す答えとは? 遠子の祈り、叶子の憎しみ、流人の絶望――その果てに秘められた物語が今、明らかになる……!
”文学少女”の物語、堂々終幕!!

シリーズ最後の物語を手に取るまで時間がかかってしまいました…だって上下巻なんだもん…と思っていましたけど読む手が止まらず、結果2日くらいで読んでしまいました。頭痛い…
上巻はもうひたすら読んでいて辛かったです。心葉の想い、遠子の想い、流人の想い、色んな人の想いが錯綜して、でも一緒になることはどうしてもできなくて。皆大切な人を想っているのにどうして更に皆傷ついてしまうのか。もどかしい気持ちになりました。
でも、下巻はどんどん9年前の真実が明らかになっていき、またいろんな人の本当の想いが分かっていきます。そして真実が明らかになった時、すべてが元通りに行くわけではないけど、それでも少しずつ前を向いて歩きだすことが出来たのではないかと思います。
エピローグでいきなり展開が変わっていてびっくりしました。
ちょっとじれったいような続きが読みたいようなそんな終わり方で、まあそれでも今までの事を考えたら良いラストだったのかなと思います。
それにしても、全部解決したのは良いですが、琴吹さんが色々報われなかったのがちょっと可哀想だったかなと思いました。後々素敵になっていたから良かったですけど…健気すぎます…私が付き合いたい←
あとがきで外伝があると書かれていたので調べてみたら何だかまだまだたくさん出ているんですね^^;楽しみがあって嬉しいですけど、こんなにあるとは…読みますよー!

<エンターブレイン 2008.8>H30.4.22読了