わたしの名前は「本」わたしの名前は「本」
著者:ジョン・アガード
フィルムアート社(2017-11-25)
販売元:Amazon.co.jp

親愛なる読者へ。
わたしは、あなたのためにここにいる。
伝えること、読むこと、書くこと、広めること、残すこと。
「本」がおしえてくれる、大切な「本」の物語。
本には数え切れないほどの物語があります。
では、もし、本が自分の物語を語ったら……?
粘土板、パピルスの巻物、中世の写本、印刷された紙、そして電子書籍のスクリーン。
本の形は時代によってさまざまに変化して、人々の元にやってきました。
音や声が、言葉となって、文字として記され、束ねられて綴じられて「本」となり、わたしたちのこの手でページがひらかれるまでの、 つつましくもけなげな「本」の長い長い冒険譚。

図書館の新刊でこの作品があり、気になって借りてみました。
本のタイトルの通りです。「本」が「本」が生まれてから今に至る歴史を語っています。
文字が生まれるまで、パピルス、羊皮紙を経て紙が生まれるまで、そして本が生まれ、電子書籍との会話まで書かれています。過去、現在、未来。本のすべてが143ページの中に詰まっています。その歴史の中で様々な人の遺した言葉も収められています。
特に印象的だったのは
「木を知らなかったら森で迷ってしまう、物語を知らなかったら人生で迷ってしまうだろう」というシベリアの長老が遺した言葉です。物凄いインパクトです。冒頭に登場しますが胸に突き刺さります。
そして図書館の事も書かれていたことが嬉しかったです。「記憶の家」「魂をいやす場所」「宝石の海」どれも素敵な表現!なんだかワクワクします。
アルゼンチンの詩人で作家のホルヘ・ルイス・ボルヘスさんは「わたしは昔から、天国とは図書館のような場所だと想像していた」という言葉を遺されたそうです。あぁ、素敵!私もそう思います!
カーネギーさんの言葉も良かったです。言葉が長いので割愛しますがカーネギーさんも図書館に救われたことがあったのだろうなと感じました。
素敵な物語でした。でも、史実でもあるんですよね。この本に出合えてよかったです。

<フィルムアート社 2017.11>H30.3.6読了