きまぐれな夜食カフェ - マカン・マラン みたび (単行本)きまぐれな夜食カフェ - マカン・マラン みたび (単行本)
著者:古内 一絵
中央公論新社(2017-11-18)
販売元:Amazon.co.jp

オススメ!
元超エリートのイケメン、今はドラァグ・クイーンのシャールが夜だけひらくカフェ「マカン・マラン」。今回のお客様は、匿名のクレームを繰り返すアラサーOL、美味しさがわらかなくなってしまった若手料理人など。彼らにシャールが用意した《きまぐれ》料理とは――?
圧倒的人気のお仕事&お料理小説、リクエストにおこたえして第三弾が登場です!

あぁ…やっぱり好きだ…シャールさんが作り出すあたたかな雰囲気、大好きです。
シャールさんはどんな人にも優しい。それはきっとシャールさん自身がたくさんの事を経験してきたから。1人1人の切実な悩みを優しい夜食で包んでくれる。
今回も色んな悩みを抱えた人たちがお店にやってきました。最初のコールセンターで働く女の子、しょうがないなと思いつつも、分かる部分もあって。そのもやもやした気持ちをシャールさんはスパッと彼女に伝えていました。きっと変われますよね。
料理人の男性にも優しい。その男性自身もきっと優しくて真面目で一生懸命なんですよね。だから少し壊れかけてしまっていた。日本の古き良きがたくさん垣間見えて少し勉強にもなりました。
そしてシャールさんの古い友人の話。そうか、そう言うことだったのかと最後の大きなシーンで気づきました。素晴らしいプレゼント。シャールさん素敵すぎます。
最後は比佐子さんの話。私もタルト・タタンは大好きです。最初に知ったのは小説で、次に機会があったのはテレビ。そこで紹介されていたお店に何年か越しで行くことが出来て、最初の一口の感動は忘れられません。涙が出そうになるくらい。美味しかったなぁ。シャールさんが作るタルト・タタンも食べてみたいです。
読み進めるのがもったいなくて、でも読む手は止まらなくて。今回も幸せな気持ちで読むことが出来ました。いつも頑張って明日からも生きていこうと思わせてくれる作品です。またシャールさんたちに逢えるのを楽しみにしています。

<中央公論新社 2017.11>H30.1.23読了