
著者:眇 美由紀
産業編集センター(2017-10-13)
販売元:Amazon.co.jp
みさと町立図書館分館に勤める遥は、33歳独身の実家暮らし。遥が持参する父お手製の弁当に、岡部主査はいつも手を伸ばし、くすねていく。人事異動でやってきた彼は、図書整理もできないネットサーファー(死語)で砂糖中毒だ。本の貸借トラブル&クレーム対処をはじめ、家庭内の愚痴聞きや遺失物捜索など色々ある“図書館業務”は、ままならないことが多い。でも小さな町の図書館分館では、訪れる人たちの生活が感じられる。理解もできる。だから、ここではちょっと優しくなれるのだ。いなかの図書館を舞台に描かれる、小さな町のハートフル・ストーリー。
タイトルに惹かれて読みました。初読み作家さんです。
図書館に勤めているということで、図書館やレファレンスに関する話が主なのかなと思ったのですが、少し違いましたね。図書館に関する専門用語も多少出てきましたけど、メインの話は遥の身の回りの出来事、周りの人たちとの出来事でした。
遥は父親と二人で暮らしている。3年前に母親を病気で亡くした。
生きているものがこれからも生きていくために、2人は前を向いていく。
かつて母親が生きていた時に、家族旅行をしようと計画していた温泉を、キャンセルせずに2人で行ったという話が好きでした。旅行中の空気は悪かったけど、2人とも生き残った者が生きていくという覚悟が生まれたというか、吹っ切れたような感じが何だか良いなと思いました。
また図書館に勤める他の職員も家族については思い悩むことがあり、それぞれ悩み答えを出していくところも良かったです。
仕事があって元気で生きていること、その当たり前の大切さを改めて教えてもらった気がします。
<産業編集センター 2017.10>H30.1.4読了
予備知識もなく借りてしまいました(笑)。
もうちょっと、図書館ネタが多かったら良かった
かなーと思いましたね。
でも、主人公と父親が、母の死を乗り越えて
少しづつ前に進もうとする姿が心に響きました。
会話は少なくても心が通じ合えているような、
こういう親子関係いいですよね。