観に行ってきましたー!!
自分の名義では外れてしまって諦めていたのですが、お友達のお陰で見ることが出来ました。ロームシアター京都は初めてでした。席は2階席の1番後ろ。ステージは遠いかな、声は聴こえるかなと色々考えていましたが、割とコンパクトな会場だったので大丈夫でした。むしろ1番後だったから気楽に観れたかも。
3時間があっという間でした。悲しく切ないけどでも幸せな気持ちになれるようなそんな作品でした。以下、ネタバレになりますので隠しますね。
自分の名義では外れてしまって諦めていたのですが、お友達のお陰で見ることが出来ました。ロームシアター京都は初めてでした。席は2階席の1番後ろ。ステージは遠いかな、声は聴こえるかなと色々考えていましたが、割とコンパクトな会場だったので大丈夫でした。むしろ1番後だったから気楽に観れたかも。
3時間があっという間でした。悲しく切ないけどでも幸せな気持ちになれるようなそんな作品でした。以下、ネタバレになりますので隠しますね。
ツイッターなどでこの舞台の情報が一切入ってこなかったので(幸せだったとか良かったとかざっくりしたのはあったけど)オリジナルの作品だし、先入観なしで前情報なしで観ようと決めていました。
最初で最後の1回の観劇だったので、大丈夫かなと思いましたが、それは全然平気でした。
ただ、出演者がほぼほぼ全員出てくるシーンが多くて、それぞれにいろんな視点で演技をされているから、ある人を見ていると他の人たちのシーンを全く見れず、この表情や表現はどこからきた?みたいになっちゃうので追っかけるのが大変でした^^;何度か剛君も見失いました←出てくる人たち皆さんがそれぞれメインのようになる機会があるので、尚更そう感じました。
舞台は朝鮮の小さな島にあるたった一つの理髪店。
その理髪店が日本軍お抱えの理髪店になったことからその家族たちは戦争に翻弄されて行きます。
始めは現代。萬石の孫が登場して舞台となる場所の説明をしてくれます。
そして年を取った母親と幽霊となった父親が登場し、人生で幸福だった時を回想することで物語は進んでいきます。
1944年、戦時中ではあったが、理髪店を営む家族の次女で教師の秋子が幼馴染の萬石と夫婦となり、結婚式を挙げるところから始まります。それでも萬石は実は長女の冬子のことが好きで、それを秋子も分かっていて。結婚式のお祝いに冬子お手製のマッコリをみんなに配り乾杯をするシーンがあるのですが、冬子が萬石にマッコリを渡すシーンを見ていると秋子がとても複雑そうな(というか睨んだ?)表情をしていたのがとても印象的でした。
歌手になりたい夏子はここぞとばかりに元亭主で現付き人の春根と歌い踊り明かし、勉強をすることも働くことも出来ないでいる春子はもどかしさを感じながらも明日はきっと幸福になると信じて生きている。
食べるものも明日生きるのもままならない状況の中、それでもみんな明るく生きていこうと笑っている。その姿に自分はこんなに恵まれた時代に生きているのに何をしているのだろうと考えさせられたり。
登場人物たちがそれぞれ自分の想いを吐き出して衝突していくシーンがあったので、色んな人に感情移入をしてしまいました。
長女の冬子は自分の足の障害に対しては何もかもを受け入れ、悲観することもなく凛として生きているのだと思いました。妹たちの言葉を受け止めて相手の事を考えて。特に秋子からの言葉には傷つけられたことがきっとあると思うのに、それも丸ごと受け止めている気がして、もう一人のお母さんのような感じがしました。篠田との関係は純愛のようにも感じて。足を洗うという行為が純愛なのにエロティックな感じもして。見入ってしまいました。
次女の秋子は仕事に疲れた疲れたと言って帰ってきて、帰ったら帰ったで嫉妬に狂って。心が休まる時がなかったのかなと思います。高田との最初のシーンは先生と生徒のようだと思っていたのに、えー!そうなるのー!ってびっくりしましたよね^^;でもそれが自分の心が休まるときだったのかな…逃げる場所がその時は必要だったのかもしれない。
三女の夏子は良く歌うし踊るし調子がいいし、なんかめんどくさいなと思って見ていたのですが(笑)まっすぐで素直で一生懸命なんだろうなというのは伝わってきました。そして歌が本当に上手い…。
四女の春子…もう泣きました。泣かされました。素晴らしい女優さんですね。大雲との掛け合いが凄く好きでした。好きすぎて大雲の叫びに涙が止まらなかったです。自分は勉強をしたくても勉強が出来ない。働きたくても働けない。その今の時代に翻弄された若者である春子。だから、春子は強い意志の元、行動した。辛いけど、悲しいけど春子は後悔していないだろうし、そういう運命だったんだろうとも思います。強い女性でした。
萬石はなんか…ずるいですよね(笑)飄々としていて。好きな人と一緒に暮らしてるけど奥さんは違う人。それをみんな分かっているのに暮らせるって凄いっすよね←
でも何だか憎めない。可愛い人でした。
冬子が萬石の髪を切っているシーン、可愛かったなぁ。
少しずつ季節が流れて変わっていって、そしてまた春が来る。
皆の門出を、春子と春根が笑顔で見つめているシーンに涙が止まりませんでした。そして、憔悴している母親を心配そうに見つめる春子にも。
最終的に娘たちは親元を去り、それぞれ生きていく。
萬石と秋子は生まれたばかりの子供を抱えて、とても幸せそうでした。
これからの未来に不安はあるけど、それでも幸せそうで。
息子の萬吉も言っていたけど、きっと萬石は幸せだったんだと思う。島を離れてから1度も戻ることはできなかったけど、それでも5人の子供に恵まれ、働いて生きていくことが出来てきっと、幸せだったんだと。そう思えたラストでした。
おばあちゃんの言葉に耳を傾け笑顔を向ける萬吉の表情がそれを物語っているように感じました。
「明日も幸福でありますように」なんて素敵な言葉なんだろう。戦争で沢山のものを失い、愛する人も失ってそれでもなお季節が巡っていくことの尊さや儚さ。そして自分が生きている幸せ。いろんなものが詰め込まれているその言葉に、胸がいっぱいになりました。
この舞台を観ることが出来て、本当に良かったです。
そしてカーテンコール。
始めは役柄にあった形で皆さんが登場していて、みんな可愛かったです。
夏子と春根が一緒に出てきたときにもうるっとしてしまったし、何より春子と大雲が一緒に出てきたときはもう涙腺が崩壊していて。来世では一緒になれると良いねなんて思いながら拍手してました。素晴らしかった。
最後はお父さんとお母さんと萬吉で登場。3人はカーテンコールで出てくるたびに手をつないでいるのが凄く可愛かったです。
最後のカーテンコールの後、剛君が一人で深々とお辞儀をしている姿にも何だか感動してしまいました。
素晴らしい舞台でした。ありがとうございました。
「明日も幸福でありますように」
最初で最後の1回の観劇だったので、大丈夫かなと思いましたが、それは全然平気でした。
ただ、出演者がほぼほぼ全員出てくるシーンが多くて、それぞれにいろんな視点で演技をされているから、ある人を見ていると他の人たちのシーンを全く見れず、この表情や表現はどこからきた?みたいになっちゃうので追っかけるのが大変でした^^;何度か剛君も見失いました←出てくる人たち皆さんがそれぞれメインのようになる機会があるので、尚更そう感じました。
舞台は朝鮮の小さな島にあるたった一つの理髪店。
その理髪店が日本軍お抱えの理髪店になったことからその家族たちは戦争に翻弄されて行きます。
始めは現代。萬石の孫が登場して舞台となる場所の説明をしてくれます。
そして年を取った母親と幽霊となった父親が登場し、人生で幸福だった時を回想することで物語は進んでいきます。
1944年、戦時中ではあったが、理髪店を営む家族の次女で教師の秋子が幼馴染の萬石と夫婦となり、結婚式を挙げるところから始まります。それでも萬石は実は長女の冬子のことが好きで、それを秋子も分かっていて。結婚式のお祝いに冬子お手製のマッコリをみんなに配り乾杯をするシーンがあるのですが、冬子が萬石にマッコリを渡すシーンを見ていると秋子がとても複雑そうな(というか睨んだ?)表情をしていたのがとても印象的でした。
歌手になりたい夏子はここぞとばかりに元亭主で現付き人の春根と歌い踊り明かし、勉強をすることも働くことも出来ないでいる春子はもどかしさを感じながらも明日はきっと幸福になると信じて生きている。
食べるものも明日生きるのもままならない状況の中、それでもみんな明るく生きていこうと笑っている。その姿に自分はこんなに恵まれた時代に生きているのに何をしているのだろうと考えさせられたり。
登場人物たちがそれぞれ自分の想いを吐き出して衝突していくシーンがあったので、色んな人に感情移入をしてしまいました。
長女の冬子は自分の足の障害に対しては何もかもを受け入れ、悲観することもなく凛として生きているのだと思いました。妹たちの言葉を受け止めて相手の事を考えて。特に秋子からの言葉には傷つけられたことがきっとあると思うのに、それも丸ごと受け止めている気がして、もう一人のお母さんのような感じがしました。篠田との関係は純愛のようにも感じて。足を洗うという行為が純愛なのにエロティックな感じもして。見入ってしまいました。
次女の秋子は仕事に疲れた疲れたと言って帰ってきて、帰ったら帰ったで嫉妬に狂って。心が休まる時がなかったのかなと思います。高田との最初のシーンは先生と生徒のようだと思っていたのに、えー!そうなるのー!ってびっくりしましたよね^^;でもそれが自分の心が休まるときだったのかな…逃げる場所がその時は必要だったのかもしれない。
三女の夏子は良く歌うし踊るし調子がいいし、なんかめんどくさいなと思って見ていたのですが(笑)まっすぐで素直で一生懸命なんだろうなというのは伝わってきました。そして歌が本当に上手い…。
四女の春子…もう泣きました。泣かされました。素晴らしい女優さんですね。大雲との掛け合いが凄く好きでした。好きすぎて大雲の叫びに涙が止まらなかったです。自分は勉強をしたくても勉強が出来ない。働きたくても働けない。その今の時代に翻弄された若者である春子。だから、春子は強い意志の元、行動した。辛いけど、悲しいけど春子は後悔していないだろうし、そういう運命だったんだろうとも思います。強い女性でした。
萬石はなんか…ずるいですよね(笑)飄々としていて。好きな人と一緒に暮らしてるけど奥さんは違う人。それをみんな分かっているのに暮らせるって凄いっすよね←
でも何だか憎めない。可愛い人でした。
冬子が萬石の髪を切っているシーン、可愛かったなぁ。
少しずつ季節が流れて変わっていって、そしてまた春が来る。
皆の門出を、春子と春根が笑顔で見つめているシーンに涙が止まりませんでした。そして、憔悴している母親を心配そうに見つめる春子にも。
最終的に娘たちは親元を去り、それぞれ生きていく。
萬石と秋子は生まれたばかりの子供を抱えて、とても幸せそうでした。
これからの未来に不安はあるけど、それでも幸せそうで。
息子の萬吉も言っていたけど、きっと萬石は幸せだったんだと思う。島を離れてから1度も戻ることはできなかったけど、それでも5人の子供に恵まれ、働いて生きていくことが出来てきっと、幸せだったんだと。そう思えたラストでした。
おばあちゃんの言葉に耳を傾け笑顔を向ける萬吉の表情がそれを物語っているように感じました。
「明日も幸福でありますように」なんて素敵な言葉なんだろう。戦争で沢山のものを失い、愛する人も失ってそれでもなお季節が巡っていくことの尊さや儚さ。そして自分が生きている幸せ。いろんなものが詰め込まれているその言葉に、胸がいっぱいになりました。
この舞台を観ることが出来て、本当に良かったです。
そしてカーテンコール。
始めは役柄にあった形で皆さんが登場していて、みんな可愛かったです。
夏子と春根が一緒に出てきたときにもうるっとしてしまったし、何より春子と大雲が一緒に出てきたときはもう涙腺が崩壊していて。来世では一緒になれると良いねなんて思いながら拍手してました。素晴らしかった。
最後はお父さんとお母さんと萬吉で登場。3人はカーテンコールで出てくるたびに手をつないでいるのが凄く可愛かったです。
最後のカーテンコールの後、剛君が一人で深々とお辞儀をしている姿にも何だか感動してしまいました。
素晴らしい舞台でした。ありがとうございました。
「明日も幸福でありますように」