I Love FatherI Love Father
著者:冲方 丁
宝島社(2017-06-06)
販売元:Amazon.co.jp

冲方丁、岡崎琢磨、里見蘭、小路幸也、友清哲――
大人気ストーリーテラーが贈る、「父」にまつわるミステリー。
大学教授の父が女子学生からセクハラの告発を受ける……?(小路幸也「美女とお父さんと私」)、船乗りの父に憧れる僕だったけど、ある日、父が「船を降りる」と言い出して……?(岡崎琢磨「進水の日」)など5編。
魅力的な謎と、愛すべきお父さんたちに出会う、珠玉のミステリーアンソロジー!

タイトルがタイトルなんですから、父親との関わりの作品に決まってますよね、読むまで気づきませんでした(え?)
親子の物語、5人の作家さんがそれぞれ色んな父子の形を描いていましたが、好きだったのは岡崎さんの「進水の日」と里見さんの「神様のペテン師」かな。
どちらも父親が子どものために決断をし、行動していく物語でした。
「進水の日」は子どもが父親の仕事を尊敬して自らもなりたいと思っているところが良かったです。また父親も子供を子ども扱いしていなかったのが良かったなぁ。母親のことはあまり好きになれなかった。仲が悪くないと言っても人の悪口は言ってはいけないと思います。じゃないと息子みたいに勘違いしちゃうよ。
「神様のペテン師」の父親は職業詐欺師。そして子供がいることも知らなかったというこれだけ聞くと最低な男なのですが。それでも最初から最後まで子供である小春の事を邪険にしなかったしちゃんと娘と信じたし娘のために行動してましたよね。若干コメディタッチでしたが^m^面白く読みました。

<宝島社 2017.6>H29.9.15読了