今日の人生今日の人生
著者:益田ミリ
ミシマ社(2017-04-20)
販売元:Amazon.co.jp

ただただむなしいとき、おいしいものにであえた日、年齢を感じる瞬間、町で出会った人、電車の光景、そして肉親との別れ。
2コマで終わる「今日」もあれば、8ページの物語になる「今日」もある。
「今日の人生」の積み重ねが私の人生…。
描き下ろしを加え「みんなのミシマガジン」の人気連載「今日の人生」4年分が一冊に。

一日一日を人生として終わらせて描かれているコミックエッセイ。不思議な構造になっていて、凄く空白のあるページもあれば何ページにもなるものもありました。
そうですよね、日々特に何もない日もあれば目まぐるしくいろんなことがあった日もあります。日記を書くのでも「今日の人生」で締めくくるとその一日一日が重たく感じます。重たいものなんですよね、一日一日。
お父さんとのケンカで始まりお父さんのことを想って終わる。「今日の人生」という言葉がとてもしっくりきました。
先週仕事のことで個人的に色々あって考えることもあって、だから益田さんが人間関係のことや仕事のことで悩んでいる日の事を読んでいると胸が痛くなったりしたのですが、心がささくれている時って、好きなものを食べて自分を甘えさせても心の中のもやもやって晴れないんですよね。でもふとしたこととか出来事に救われたりする。不思議ですね。
ミリさんがある歌手の歌の歌詞に救われたと書かれていましたが、それは私もとてもよく分かります。毎日何気なく音楽を聴いていて、歌詞もちゃんと知っているのに、その時に聴いていた曲の歌詞がやたら響いたりする。散々聞いているはずなのに涙が出てくる。
毎日自分も色んな感情を持っていて色んな日がある。
嬉しいと思う時も悲しいと思う時も。
でも出来れば嬉しいことやほんの小さなことでも幸せに感じられる時が多ければ良いな。そう思えたら良いなと思って読み終えました。
そうそう、ミリさんが行かれた岐阜市立中央図書館が気になりました。いつか行ってみたいです。

<ミシマ社 2017.4>H29.8.12読了