金曜日の本屋さん―夏とサイダー (ハルキ文庫)金曜日の本屋さん―夏とサイダー (ハルキ文庫)
著者:名取 佐和子
角川春樹事務所(2017-02-14)
販売元:Amazon.co.jp

“読みたい本が見つかる”と評判の駅ナカ書店・金曜堂は、アルバイトの倉井以外の三人全員が、地元・野原高校出身者。その金曜堂に、夏休みを前に現役野原高生・東膳紗世が訪ねてきた。「これぞ青春!」という高校生活を送りたい紗世は、卒業アルバムで見た店長の槙乃をはじめとする「読書同好会」メンバーのキラキラした姿に憧れ、会を復活させたくて相談にきたのだという。けれど、大の本好きなはずの店長の反応が意外にも薄くて…。人と本との“運命の出会い”を描く大好評シリーズ、第二弾。

シリーズ第2弾です。この作品は実在する作品がたくさん出てくるので好きです。
特にメインとなった4冊中2冊が既読。「六番目の小夜子」とか懐かしすぎる!
私も大好きな作品です。といってももう内容は忘れかけていますが^^;ドラマもちょっと見たかな。ホラーっぽさもあるけど最終的には青春小説だなぁと思った記憶が。
「夜は短し歩けよ乙女」も青春小説ですよね。ちょっと昭和っぽさがある感じ。実際にこの作品が好きなお客さんの時代にも合っているような感じでした。
今回は連作短編集でずっと書店員の3人の過去が繋がっていました。3人と共に仲が良くていつも一緒にいたジンという男性について。今回ようやくわかりましたね。分かったけど、内容が想像以上に重くて過酷で。8年前のことだけど3人の心にいまだに深く刻まれていることが分かります。最後のお話の記者の女性がしたことは決して許せることではないですね。職権乱用もいいところです。それでもわかってくれる人はわかってくれる。こちらも少し救われた気持ちで読み終えることが出来ました。春と夏が来たんですから、秋と冬もありますよね?待ってます。

<角川春樹事務所 2017.2>H29.4.24読了