静かな雨静かな雨
著者:宮下 奈都
文藝春秋(2016-12-12)
販売元:Amazon.co.jp

忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。新しい記憶を留めておけないこよみと、彼女の存在がすべてだった行助。『羊と鋼の森』と対をなす、著者の原点にして本屋大賞受賞第一作。

宮下さんらしい優しい作品でした。
行助とこよみ。2人の出会いは必然だったのかなと思うくらいピースがかっちり重なっているような。明確にお互いの事をどう思っているのか言葉で示していないのだけど、お互いに思いやり大事にしていることがよく分かります。
行助の愛情は真っ直ぐでたまに窮屈だけど^m^純粋であたたかいですね。
こよみもちゃんとわかっているんだろうな。こよみは普段の生活で困っているようには感じなくて。でも、自分の年齢や時がそこで止まっているからきっとこれから苦労することがたくさんあるんだろうなと思う。
それでもこの2人ならきっと笑って乗り越えられるんだろうなと思えました。
行助の家族もみんな素敵。特にお姉さんがかっこよかったです。

<文芸春秋 2016.12>H29.1.24読了