よっつ屋根の下よっつ屋根の下
著者:大崎 梢
光文社(2016-08-17)
販売元:Amazon.co.jp

勤め先の大病院の不祥事隠蔽を批判し、犬吠の地方病院に飛ばされた父。製薬会社に関係の深い実家を気にして、父についていこうとしない母。都会暮らしが好きなのに、父をひとりにできなくて、ついていったぼく。お母さんを責めないで!と言いながら、密かに自分を責めていた妹。たとえ自分は離れても、いつまでもそこにあってほしい、ぼくたちの「家」。それは、わがままだろうか。家族でいるのが大変な時代の、親子四人の物語。

最初のお話の犬吠埼という言葉を読んで、読んだことがある!と気づきました^^;
アンソロジーで載っていた作品ですね。あのお話気になっていたんです。
バラバラになった家族はこれからどうなっていくのか。子どもだって小学生で小さいしまさかそのままじゃないだろうと思っていたんですけど…そのままだったんすね…びっくり。
史彰君も麻莉香ちゃんもとてもいい子。もっとわがままを言って良かったと思います。
今回、フミ君以外の視点でも読むことが出来て良かったです。
地方民の私としては、お父さんのしたことは決して間違っていないしお父さんかっこいい。アンソロジーを読んだときはお母さんをただただ批判していたのだけど、お母さんも抱えているものがあったんですね…。
とはいっても、私はお母さんの意見には何一つ賛同できないし、フミ君がお母さんが身ぎれいにして東京に居続けることに対してくそつまんねぇみたいなこと書いてましたけど私もそんな感じだなー。
ただ、私は生まれも育ちも東京で良いところのお嬢さんで身なりも周りの学歴諸々も気にしなきゃいけないなんて環境には育ってないから言えるのかもしれないですけどね。
子どもが大人になってからの夫婦は仲が良さそうで雰囲気は悪くなかったですけどね。お父さんの雰囲気が好きでかっこよかったなぁ。正直お父さんはもっと素敵な女の人いたんじゃないかなぁなんて失礼なことも思いましたけど←
それでもまあ、いろんな家族の形がありますから、これはこれでありなのかなと思いましたけどね。お母さんも色んなことから解放されると良いね。
にしても今回は札幌が悪者で^^;それもまた新鮮で良かったです。

<光文社 2016.8>H28.9.27読了