
著者:松崎 有理
光文社(2016-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
北の街にすむ学術論文執筆代行業者「代書屋」ミクラは、ひそかに想いを寄せる若い助教の研究室を訪ねる。しかし彼女は消えていた。すわ失踪、と思うもじつは、研究の詰めの調査のために南の巡礼の島・辺路島に向かったらしい。はかなげでほうっておけない、だから愛しい助教。彼女の研究はしあわせの正体を心理学的に解明すること。手がかりは助教の残した意味不明の走り書きのみ。ミクラは愛車・彗星号を質入れした旅費で辺路島へ向かった。島では優勝者がしあわせになれるという春祭り、別名・すごろく祭りがはじまる。果たしてミクラにできるのか、全島を舞台とした巨大すごろくに、人間駒となって参加して、助教を探しだすことが―しあわせになることが。
続編が出るとは…!そしてまたタイトルにとても惹かれますね!!
この方の書かれるおかしな法律が蔓延る日本らしき世界観がとても好きです。
この物語の中では「出すか出されるか法」ですね。
3年ごとに査定があり、論文を1本も書いていない者、または論文を発表していても基準に満たしていない内容のものであった場合大学から出され解雇されるというなかなか怖い法律。そのため研究者たちは研究に実を注ぎたくとも論文も書かなければならないため過酷な労働を強いられている。そんな中、研究者たちが研究に身を投じることが出来るよう、出来た仕事が論文を代わりに書く仕事。ミクラはその代書屋として生計を立てています。
前回は連作短編だったのですが、今回は長編。しかもミクラが女性を追い求めて←南の巡礼の島へ。この島自体も魅力的でしたし、お祭りも面白かったです。
すごろくの目にそって歩き、人と関わり、知識を得て上がりを目指す。
前作から3年後くらいみたいですけど、ミクラはホント鈍くさくて鈍いのは変わってないですよねー。助教のために来たとはいえ、祭りに参加していろんな方々と関わって、成長したなぁと思ったんですけど。
最後ちょっとなんだよ。ひどすぎるでしょ!鈍すぎるでしょ!ってか気づけよ!
前作で短編一つ一つで恋をして玉砕していたのに全然成長してなかったですね。そっちでは報われなさ過ぎて同情しましたが、今回は同情しないことにします。
ちょっと言い過ぎたかな(笑)
この哀れなミクラが今後どうなっていくのか気になるので次も期待しています←やっぱりひどい
<光文社 2016.7>H28.9.4読了
ミクラ、相変わらずでしたねぇ(笑)。
あのニブさは、いかがなものかと思いますよね〜。
お祭りも島の人々や駒さんたちとの交流も楽しかったですね。私は体力に自信がないので、駒さんとして参加するんじゃなくて、見守りながら賭けに参加する方に回りたいって思いながら、読んでました。
私も、またミクラの奮闘(してるのに惜しい)物語が読めるかな?読めたらいいな〜って思ってます!