
著者:上橋 菜穂子
新潮社(2007-06-28)
販売元:Amazon.co.jp
女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。
「精霊の守り人」を読んで感動して、すぐに本屋さんで大人買いをしたのに、7年くらい放置してました^^;ようやく読んだ第2弾。
いやー…面白かったです。正直「精霊の守り人」の内容をほとんど覚えていなくて^^;
それでも十分楽しめましたし、読んでいるうちに思い出してきました。
今回の作品はバルサ自信の過去が絡んでいる話。
読んでいて本当に切なくなりました。
ジグロという人がいかに素晴らしかったか、そしてそんな素晴らしい人を踏み台にして地位と名誉を手に入れた男。腹ただしくてしょうがなかったです。
バルサとカッサはかっこよかったですね。
ジグロも思い残すことはないと思います。
カッサも槍を振るわない幸せを感じることが出来て良かったと思います。
本当に素晴らしい作品でした!
<新潮社 2007.6
偕成社 1999.1>H28.8.13読了
「精霊の守り人」では、チャグムを守り、強い印象のバルサが、自分の弱さとか、ジグロへの複雑な思いとかが書かれていて、何度読みなおしても泣いてしまいます。
あと、カンバルの風景描写が好きです。山国の薄い青空や、カラッとした気候、粗食だけれどおいしそうな芋料理やシチュウ。上橋作品は食べ物の表現も魅力の一つですよね。