ラジオラジオラジオ!ラジオラジオラジオ!
著者:加藤千恵
河出書房新社(2016-06-21)
販売元:Amazon.co.jp

カナはバイトで買ったパソコンでインターネットをするのが一番の楽しみの、地方都市に住む高校三年生。一刻も早く退屈なここを出て、東京の大学に行って、将来はテレビ局で働きたいと思っている。
「東京はここよりも、インターネットの中の世界に近い気がする。早く本物の場所に行きたい。」
ある日、カナは 地元ラジオ局のパーソナリティー募集をフリーペーパーの広告で見つける。以前から声が好きだった友達のトモを誘って面接を受けたところ、ラジオのパーソナリティーとして、週に一回、「ラジオラジオラジオ! 」という番組を持つことになる。 だが進路決定が近づくにつれて、二人の未来への夢は次第にすれ違い始めて……せつなさ120%の青春小説。加藤千恵の新境地!

2001年が舞台で主人公が高3ということは、著者さん自身の年齢と重ね合わせているんだなぁとまず思いました。著者さんとはほぼ同世代なので。
出てくる言葉や出来事が、私もちょうど高校生の時に感じていたことだったなぁと懐かしく感じました。
主人公のカナが現状から抜け出して東京へ行きたいというのもわかるけど、ちょっと独りよがりというか、自分のことしか見えてない部分はあるかなと思いました。まあ、このころの年代なんてそんなもんだと思いますけどね。カナが友人を励まそうとした行為はやっぱりちょっとやっちゃいけなかったことですよね。でも相手が全然悪くないかというとそういうわけでもないと思うけど…。人の彼氏の話なんか、ちょっと聞いたらあとは別に興味ないから←
諸々に気づいて前に踏み出せてよかったのかなと思いましたけども。
余談ですが小説の中にびっくりドンキーが出てきて、そういえば著者さんは北海道出身だったなぁと思いました。北海道民は普通に受け入れるけどそれ以外の地域にあんまりないですよね^^;小さいころはよく家族で行ってましたけどね。メリーゴーランドが美味しいんですよ(わかる人はわかってくれる)
「青と赤の物語」は全く違うテイストでしたが、素敵な物語でした。

<河出書房新社 2016.6>H28.7.27読了