
著者:小路 幸也
中央公論新社(2016-06-21)
販売元:Amazon.co.jp
ここは阿形県賀条郡〈晴太多〉(はれただ)。観光地も名物産業も何もない、ほぼ限界集落。
そんな故郷を再生するため、町役場で働く土方あゆみは、移住希望者を募集する。やってきたのはベンチャー企業の若者、ニートの男、駆け落ちカップルなど、なんだかワケありなはぐれ者(ストレンジャー)たち。
彼らが持つ忘れたい過去も心の傷も、優しい笑顔が包み込む――。〈晴太多〉へどうぞ。みんなが待ってます!
限界集落再生の話。なんだけど、再生の話というよりはこの地で頑張る若者たちの説明が主で再生部分は序章のような感じで終わったような気がします。
この地の出身のあゆみと綾那、そして、スリー・フィンガーの社員の若者たち。
それぞれに闇を抱えていて、でもそれを崩そうとしているのも分かって、読んでいて眩しさも感じました。
あゆみがとてもいい人でこの地のために頑張ろうと思っているのが伝わってくるし、それを叶えたいと周りが応援してくるのも伝わってきて、あったかいですね。
ただ気になっていた綾那とお兄さんの関係が陰鬱とした感じでしたけどいつの間にか上手いこと言っててあれ〜と少し思いましたが^^;
続編があってもいいんじゃないかなと思いました。
<中央公論新社 2016.6>H28.7.26読了