イノセントイノセント
著者:島本 理生
集英社(2016-04-26)
販売元:Amazon.co.jp

やり手経営者と、カソリックの神父。美しい女性に惹き寄せられる、対照的な二人の男。儚さと自堕落さ、過去も未来も引き受けられるのは―。『ナラタージュ』『Red』を経て、島本理生がたどり着いた到達点。あふれる疾走感。深く魂に響く、至高の長編小説。

会社経営者の真田、カソリックの神父如月、そしてシングルマザーの比沙也。
三角関係という言葉では収まらない関係が良かったです。
始めは3人とも好きになれなくて、気持ちも分からなくて何だかなぁと思いながら読んでいたのですが、3人が3人と関わることでどう変わっていくのか気になって読む手が止まりませんでした。
比沙也の考えていることが読めないし、その割に脇が甘いし男性に頼ってるしこれは同性に嫌われそうな人だなぁと思いましたけど^^;まあ、何とかなってよかった。
真田はもう大っ嫌いなタイプでしたねぇ。っつーか百歩譲って旦那が亡くなってるのは分かるだろうよ。鈍すぎるでしょ。こんな軽くて30代後半なんて信じられないと思いましたけど比沙也と如月と出会って良かったですね。
如月も闇を抱えていましたけど乗り越えることが出来て良かった。
最後はとても良い終わり方でした。

<集英社 2016.4>H28.6.21読了