
著者:伊坂 幸太郎
講談社(2016-03-30)
販売元:Amazon.co.jp
「武藤、別におまえが頑張ったところで、事件が起きる時は起きるし、起きないなら起きない。そうだろ? いつもの仕事と一緒だ。俺たちの頑張りとは無関係に、少年は更生するし、駄目な時は駄目だ」/「でも」/うるせえなあ、と言いたげに陣内さんが顔をしかめた。/「だいたい陣内さん、頑張ってる時ってあるんですか?」/と僕は言ったが電車の走行音が激しくなったせいか、聞こえていないようだった。(本文より)
『チルドレン』から、12年。家裁調査官・陣内と武藤が出会う、新たな「少年」たちと、罪と罰の物語。
発売日くらいに買ったはずなのに…ずっと待ち望んでいたはずなのに…なぜこの時期に…。という後悔もありますが^^;ようやく読みました。
伊坂さんの作品で1番好きな「チルドレン」その続編である今作。
ずっとまた陣内に会いたいと思ってました。会えて嬉しいです!そして本当に相変わらず!
12年ぶりの続編でしたが、物語の中でも12年くらい経っているようでしたね。前回が何歳だったか忘れましたけど、武藤は結婚していなかった気がする。
永瀬と優子が結婚していてちょっと嬉しかったり。
盲導犬はベスからパーカーに変わっていましたね。
それにしてもメインの少年事件に関しては因果というかなんというか…。煮え切らないもやもやとした思いが残りました。
過去に何があったとか関係なく、起こしてしまったことは起こしてしまったことで罪は償わなければいけない。
私も少年犯罪は罪が軽くて、被害者はもう生きていることが出来ないのに加害者は早く社会へ復帰することが出来るということがやるせないと思っていました。
でも、もちろん生きていくことは大変で、そして終盤に出てきたような少年も勿論いるわけで。どんなことも簡単に答えなんて出せなくて、正解もないんじゃないかなと思いました。
それでも最後は希望を感じました。
その前に喋っていたことが現実になって、前へ進めると良いなと思います。
陣内は年をとっても主任になっても陣内で安心しました。
定期的に陣内に会えたら嬉しいんだけどなぁ。
<講談社 2016.3>H28.6.4読了
していたはずですよね。
12年も経っているのですねぇ。陣内のキャラが
良かったことは覚えているのですが、他はさっぱり
忘れていたので、本書の前におさらいしておけば
良かったと思いました^^;
自動車事故に関しては、いつでも被害者側にも
加害者側にもなり得る可能性があるので(私自身は
ペーパーですけど^^;)、いろいろと考え
させられる内容でした。