片桐大三郎とXYZの悲劇片桐大三郎とXYZの悲劇
著者:倉知 淳
文藝春秋(2015-09-24)
販売元:Amazon.co.jp

この一冊で、エラリー・クイーンのX・Y・Zの悲劇瓩膨戦!
歌舞伎俳優の家に生まれたものの、若くして映画俳優に転身、世界的な人気を博す名監督の映画や、時代劇テレビシリーズなどに主演し、日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。
しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。
役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。
あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。
スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎の後を追う!
「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー四部作をこの一冊で。
殺人、誘拐、盗難、そして……。最高に楽しくてボリューム満点のシリーズ連作。

え?エラリー・クイーン?あ、タイトルはそこから取ってるんですね〜(読み終えた後あらすじを確認して今更知った人)いや、タイトルはどんな意味があるんだろうとは思っていたのですが全然気にせず読んでいました←
倉知さんまたまた久しぶりですねー。本当に新刊が出るまでが長い長い。生活が苦しくなるまでは書かないとかどこかで読んだことがありますが本当なんでしょうか…
まあ、そんなことは置いておいて。
ホームズとワトソンのような2人は歳の差が50歳近くありそうですがなかなかいいコンビでしたね。乃枝のサバサバした性格がとても良いです。
では順番に感想を。
「ぎゅうぎゅう詰めの殺意」朝の通勤ラッシュの山手線で起きた殺人事件。確かに最初に登場してきたあの人はどうしたんだろうって読んでいる時から思ったんですよね。なるほど。にしても私はそこまでのラッシュは経験したことがありませんが本当に凄いんでしょうね…。読んでいても何だか息苦しさを感じました^^;
「極めて陽気で呑気な凶器」凶器がウクレレって確かに初めて聞いたかも…。一体どんな真相が待っているのだろうと思いましたがなるほどと納得でした。
「途切れ途切れの誘拐」このお話が1番インパクトが強かったです…っていうか衝撃的すぎて立ち直れないかも…。大三郎がずっと不機嫌だったことも、そして誘拐された乳児の親へ向けた言葉の温かさにも納得です。いやー…これはひどい…。
「片桐大三郎最後の季節」最後の季節っていったいどういう事だろうとタイトルから気になっていましたが、亡き監督の幻のシナリオの行方と言い最後のカラクリといいしてやられた感じでした。いい締めだった気がします。
読むのに時間がかかりましたが面白く読みました。
ただ、3作目の真相がちょっとヘビーすぎたかな…。乃枝が嫌がる気持ちが物凄く分かりました…。

<文芸春秋 2015.9>H28.2.16読了