私は存在が空気私は存在が空気
著者:中田永一
祥伝社(2015-12-11)
販売元:Amazon.co.jp

存在感を消してしまった少女。瞬間移動の力を手に入れた引きこもり少年。危険な発火能力を持つ、木造アパートの住人…どこかおかしくて、ちょっぴり切ない、超能力者×恋物語。恋愛小説の名手が描く、すこし不思議な短編集。

中田さんの作品久しぶりですね。
タイトルが強烈でなんだなんだと思いましたが^^;やっぱり爽やかで素敵なお話でした〜。中田さん名義は安心して読めます←以下独断と偏見の感想です。
「少年ジャンパー」
自分が醜い顔に生まれたからといじめられひきこもりとなった少年。
1人の先輩と出会ったことで少年は変わっていきます。
瞬間移動の能力羨ましいなー。行った事があるところ限定と言えど羨ましい。
少年がサンフランシスコからグランドキャニオンまで旅をする姿がとてもかっこよかったです。私は位置関係はいまいちわからなかったんですが遠いということは分かって←これはかなりの人生経験になったんじゃないかなと思いました。
ラストも爽やかで素敵でした。
「私は存在が空気」
このお話に出てくる少女は自分の姿をドラえもんに出てくる石ころ帽子のように気配を消すことが出来るという能力を持っています。その能力の身に付き方が可哀想すぎました。
にしても展開が意外でびっくり。少女の能力が生かされて良かったし、友達との関係も良かったです。
「恋する交差点」
ショートショートっていうくらい短かったですね。ちゃんと手をつないでいるはずなのに交差点で人ごみの中を歩くと手が離れてしまうという話。
結婚できるのか不安を感じて2人は渋谷のスクランブル交差点へ行きます。
最後の2人が可愛かったなぁ。幸せになってねと思って読み終えました。
「スモールライト・アドベンチャー」
名前のまんまスモールライトを浴びて体が小さくなった男の子の冒険話。にしても小さい体で出かけようというのが勇ましいですねー。動機は不純でしたけど^^;
でも転校生の女の子を救えてよかった。
「ファイアスターター湯川さん」
両親がいない貧乏学生の俺は叔父にあるアパートの管理を任される。そこへ引っ越してきたのが湯川と言う女性。この女性はパイロキネシスと言う能力を持っていた。
この話が一番ドキドキしたかなー。でも管理人さんと湯川さんの関係も良くて、進展してほしいなぁと思ったのだけど…。湯川さんはなかなかのキャラクターでしたねー。境遇は可哀相だけど強くて勇ましい。望んだものではないのだとしても。
アパートの他の住民も好きでした。
「サイキック人生」
生まれつき透明な腕を持っていて自分の意思ひとつで動かすことが出来る能力を持つ少女の話。その能力がばれてしまったらその人を殺さなくてはならないという危険な能力でもある。
クラスのみんなを驚かしたくだりはおいおいと思いましたけども^^;蓮見君のお母さんにしたことは良かったのかなと思います。妹さんも許してくれたようだし。
そういえば蓮見君が襲われかけた事件は犯人誰だったんだろ。どちらにしても怖いなぁ。

<祥伝社 2015.12>H28.1.19読了