消滅 - VANISHING POINT消滅 - VANISHING POINT
著者:恩田 陸
中央公論新社(2015-09-24)
販売元:Amazon.co.jp

202X年9月30日の午後。日本の某空港に各国からの便が到着した。超巨大台風の接近のため離着陸は混乱、さらには通信障害が発生。そして入国審査で止められた11人(+1匹)が、「別室」に連行される。この中に、「消滅」というコードネームのテロを起こす人物がいるというのだ。世間から孤絶した空港内で、緊迫の「テロリスト探し」が始まる!読売新聞好評連載小説、ついに単行本化。

恩田さんの新刊だ!と思い内容を知らずに読みました。新聞に連載されていたんですねー。知らなかった。
入国審査で止められた11人の中にテロリストがいるという緊迫感。
みんなで犯人捜しをするのだけど雰囲気は割とほんわかしてましたね。でもピリッとした緊張感もあって。恩田さんはこういう雰囲気を作るのが上手いなぁと思います。
私も読みながら誰がテロリストなんだろうと思ってたんですけど、みんな全然そんな感じがなくて。この中にいたら本当に名俳優になれるよと思いました。
一つの空間に隔離されているこの感じ、舞台向きだなと思いました。この作品の舞台を観てみたいかも。
にしてもあのラストはどうなんだろうなぁ。私は嫌いじゃないけど納得いかないって人多いかもねぇ。
ラストがあれ?っていうのはもうよくあることだから←
テロリストが誰なのか分かるキーマンはあの少年だと思っていたんですけどね。
でも能力としてはそこまで発揮されていなかったような…
要はサイコメトリーってことですよね?なんだか懐かしさも感じましたが^^;
個人的には渓と十時が好きだったかな。渓のサバサバした男らしい感じが凄くかっこよかったです。こういう人が人を救うんですよね。
十時も面白かったなぁ。考えることが癖だと言っても凄すぎですよね^^;
結末で好きだったのは3人が飲みに行ったところ。これから交流が始まったら面白いし嬉しいななんて思いました。

<中央公論新社 2015.9>H27.11.3読了