
著者:三木 笙子
東京創元社(2015-04-27)
販売元:Amazon.co.jp
高広と礼は、怪盗ロータスが起こした一連の窃盗事件の主任検事となっていた安西と再会する。ちょうどその折、ロータスが盗みに失敗したとの一報が舞い込んだ。稀代の怪盗らしからぬ椿事を訝しむ高広は、この件を調べ始める。実は、安西は今ロータスと敵対する立場にあるが、かつて何物にも囚われぬ自由な魂に惹かれ、並んで駆けた時代があった。決別した二人が再び相まみえたとき、検事の選択は―大怪盗の思惑が高広と礼を巻き込み帝都を騒がせる“帝都探偵絵図”シリーズ第四弾。
約4年ぶりの帝都探偵絵図シリーズ…長い!待った!待ちましたよ!!
待ってる間に文庫化された3冊は全部買っちゃいましたよ。今まで出ている三木作品全部読んじゃいましたよ。すっかり虜です。
そして今作。このシリーズは一言で言うと「美しい」です。文章も出てくる人たちも雰囲気も美しい。読んでいる間も読んだ後の余韻もたまりません。
でもですね…読んだのがいかんせん4年前なのでロータスとはなんぞや?レベルで^^;
安西検事に至ってはもう全くわからず…もったいない。
それでもドキドキしたりぽおっとしながら読み進めました。
第一話の「伴走者」と第二話の「反魂蝶」はロータスと安西の過去の物語でした。2人の10代の頃が初々しく描かれています。安西の境遇が最初は切なかったですね。身動きが取れるようになって良かった。でも蓮の方はもう本当に小さな時から能力が備わっていたんですね。それを蓮と一緒にいることが楽しいと感じていた安西も徐々に分かっていきます。それで離れようとしたけど、蓮は一緒にいたいと思った。
「君なら僕と同じ速さで走ることが出来る」と思った相手だから。
だからと言って蓮が安西にしたことは私は正しいとは思いません。高広と同じ気持ちです。これからどうなってしまうんでしょうか…。
今回は怪盗ロータスの話が主で高広と礼の絡みが少なめだったのが残念〜。2人の耽美な感じに萌えたかったのに←本音が
次回も楽しみです。次はもうちょっと早めにお願いします…^^;
<東京創元社 2015.4>H27.10.20読了
というか、礼&高広はどこに行った? みたいな思いも感じながら(笑)
幼い頃の蓮と安西の関係。そこで培われた友情。
それが成人し、敵対する関係になって……
ある意味、ピュアなのかも、と思いつつも、でも、そもそも蓮が、そのような道を進まなければ、こんなことをせずにも済んだのでは? とも思えて……
友情の話なのは確かなのだと思います。でも、何か歪んでいるなぁ、と言う感じがします。