匿名者のためのスピカ匿名者のためのスピカ
著者:島本理生
祥伝社(2015-07-23)
販売元:Amazon.co.jp

法科大学院生の笠井修吾は同級生の館林景織子に、衝撃の過去を告白される。いまでもその彼らしき人物から執拗なメールが届くと怯える景織子を修吾は守ると誓った。交際を始めた二人だったが幸せな日々は突然終わりを告げる。元彼の高橋が景織子の弟に暴行を働き、彼女を連れ去ったのだ。だが実は、景織子は自ら高橋の車に乗り込んでいた。なぜ彼女はストーカーまがいの男と行動をともにするのか?彼女の真意とは?東京から日本最南端の島・波照間島へ、修吾は彼らを追うが…。著者が初めて挑む極限の恋愛サスペンス!

なんというか…島本さんの作品!っていう感じでしたねぇ←どんな感じだ
ダメ男のオンパレード!!ダメ男より取り見取り揃ってます!という感じ^^;
それに輪をかけて景織子という女性もダメダメだったなぁ。
でも景織子だけが悪いのかというとそういうわけではなくて…笠井の父親も七澤の母親も、景織子の母親も、何だか変な人たちだったなぁ。みんな極端だったけど、こういう人も実際にいるんだろうなと思うとぞっとしました。
笠井は真っ直ぐに育ったんだろうなという印象。ひたすら真面目でしたね。
私も笠井のような人嫌いじゃないです。
ただ、女の人にいっぱい利用されそうで心配です^^;実際景織子に利用されたわけだし。その理由も色々ありましたけども。
七澤は不思議な人でしたね。でも家庭環境が可哀想すぎる…私は景織子よりも同情しました…。でも太一という叔父さんがいるのは救いでしたね。
私、七澤は笠井の事が好きなんじゃないかななんて思ってました。
景織子と境遇が似ているからって言うのもあるけど、真面目な笠井が突っ走って傷つくのを見たくなかったんじゃないかなぁなんて。
あらすじで極限の恋愛サスペンス!って書かれているけどそこまでじゃなかったかな。
どうなるのどうなるのとドキドキしながら読みましたけどね。

余談ですけど南十字星を日本で唯一見れるのは波照間島だって書かれていましたけどそのシーンを読んで凄く懐かしかったです。
金田一少年の事件簿でそれがキーワードとなる事件が昔あったので^m^
私も星を見るのが好きなので、南十字星を見に波照間島へいつか行ってみたいなと思いました。でも1年中見れるわけじゃないんですね。それは知りませんでした。

<祥伝社 2015.7>H27.9.1読了