ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴンヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン
著者:小路 幸也
集英社(2015-04-24)
販売元:Amazon.co.jp

老舗古書店「東亰バンドワゴン」に舞い込む謎を、大家族の堀田家が人情あふれる方法で解決する人気シリーズ、記念すべき第10弾。
研人の高校受験、我南人のバンドの危機など、読み逃せない逸話が満載!
「猫も杓子も八百万」老舗古書店“東亰バンドワゴン”を営む堀田家に、まさかの幽霊騒ぎが持ち上がる。夜中に棚から本が落ち、白い影が目撃されて、みんなドキドキ。我南人たちがつきとめた、騒動の意外な真相とは?
「本に引かれて同じ舟」小料理居酒屋「はる」へお酒を飲まず食事だけをしていくおばあさん、図書館に何者かが置く謎の本、元刑事の茅野が目撃した、堀田家の写真を撮っている若い女性、図書館に通い詰めているご近所の裕太…
「男の美学にはないちもんめ」勘一を訪ねてきたのは宮内庁の図書課の男性。「東京バンドワゴン」の蔵書を知りたがるのだが、勘一は拒否。しかしそのことが、我南人の音楽活動に影響を及ぼすことになる。
「ヒア・カムズ・ザ・サン」建築家を目指し、新たな一歩を踏み出した夏樹。ところが、アルバイトを始めたばかりの事務所が、経営危機に陥ってしまう。一方、芽莉依ちゃんと同じ高校を受験した研人の結果は・・・

毎年春に出る恒例シリーズ第10弾。もう10弾なんですね。私は読み始めたのは遅めなのですが、それでも今はすっかり虜で出るのが毎年楽しみです。では簡単に感想をば。
「猫も杓子も八百万」幽霊ネタは幽霊じゃないだろうなと思いましたが^^;そういう事でしたか。そして同時期にやってきた葬儀屋さんを名乗る男性と小学生の少年。この2人の話が好きでした。そして哀しい別れ。
「本に引かれて同じ舟」おばあさんの正体が素敵でした。また知り合い、お仲間が増えましたね^^そして若い女性と裕太の話も可愛らしかったです。
「男の美学にはないちもんめ」こういう悪いことする人大っ嫌い!←我南人の対応が素敵すぎました。
「ヒア・カムズ・ザ・サン」花陽も研人も、大きくなりましたねぇ…ってしみじみする回でした。私も研人には「そうじゃないだろ!!」って言いたくなりました。これから花陽と研人がどう大人へ向かっていくのか、近所のおばちゃんポジションで楽しみに待っていようと思います^^

<集英社 2015.4>H27.7.11読了