真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク (集英社文庫)真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク (集英社文庫)
著者:喜多 喜久
集英社(2014-09-19)
販売元:Amazon.co.jp

ひと目見た瞬間、強烈な電流が背中を駆け抜けた。僕は、奇妙な飛行物体から突如現れた少女に恋をしていた―。夏休み。大学の“超常現象研究会”に所属する星原俊平は、動物の不審死の噂を聞き、先輩3人と故郷の村を訪れた。ところが、調査開始早々に人間の手首が発見されて…。やがて、俊平は少女の“正体”と、村で起きた事件の真相に辿り着く。儚いひと夏の出来事を綴るSF青春ミステリー。

喜多さんの作品は理系と純愛がテーマの作品ですねぇ…。
今回は超常現象ですか。今までとちょっと方向が違うかも。
超常現象に関してはサークルとしての部分は中途半端な感じだったかな^^;
でも大学のサークルなんてそんなもんですよね。
ユーナの正体は大まかには予想がつきましたけども、俊平があまりにも恋について知らないもんだからおいおいおい!と思ったりもしました^m^
動物の不審死の謎と人間の手首の謎は色々入り混じってましたけど、なるほどと思いました。
事件の真相に関してはハラハラドキドキする部分もありましたが何とかなってよかったです。そして最後は切ない結末でしたけど、でもエピローグの最後の一文に希望が持てました。みんな幸せに過ごすことが出来ていたら良いな。

p178.「何が正しいかなんて、誰にも分からないし、誰にも決められない。(略)人はもっと自由でいい。自分のやりたいことをやればいいんだ。(略)自由になれる時間がたっぷり用意されていて、やれることの選択肢は無限に広がっている。だから、好きな道を選べばいいんだ」

〈集英社 2014.9〉H27.2.20読了