
著者:宮下 奈都
双葉社(2014-11-12)
販売元:Amazon.co.jp
海外営業部長、望月正幸は、贈賄行為に携わっていた。
それに気づいた浮気相手の夏目は、告発するとともに「逃げて」と正幸に懇願する。
結果、行方をくらました正幸の妻、娘、姉……残された者たちのその後は。
正幸とはどんな人間だったのか、なぜ逃げなければならなかったのか。
『誰かが足りない』の著者が、人間の弱さと強さに迫る連作短編集。
身勝手ですね。正幸はただただ身勝手な男だと思います。
最後まで読んでも贈賄をしたのかどうか確固たる証拠のようなものは出てきませんでしたけど、問題は事件ではなくて正幸と関わっていた残された人々の事でした。
自らが行った罪なのかは分かりませんけど、残された家族がどんな思いでどう生きていったかなんてどうでもいいのでしょうか。会わないことで罪を償っているつもりなんでしょうか。冗談じゃないと思います。
妻はまだ選択肢がありますけど、子供は選択肢はありません。
ルイが可哀想すぎました。
母親に連れられて住む場所を転々として。本当に大人の勝手な都合に振り回されて、昔読んだ「神様のボート」を思い出しました。子供は被害者ですよ。
それでも高校生になったルイが前を向き始めていたのが良かったです。トータと出会って良かったですね。最後の2人、とても可愛かった。
最後はなんとなく、時間の問題な気がしますね。
再会するのが良いのか悪いのか、わかりませんけども。
それでもルイの未来が明るいと良いな。
私はルイの涙という名前、結構好きです。ちゃんと読めるし、由来も何となく分かるし。
でもやっぱり涙だと、マイナスイメージになっちゃいますよね。
〈双葉社 2014.11〉H26.12.18読了
もうあと数時間で今年も終りです。
今年も色々な本について、またそれ以外の事もお話出来て、とても嬉しかったです。
来年も苗坊さん、どうぞよろしくお願い致します。
こちらで感想と、ご挨拶と、まとめてさせて下さいませ^^
本作、ルイ可哀想でしたよね・・・。
やっぱり、あの人はルイの・・・ですよね?
再会が、良いのか・・悪いのか・・・解りませんが、後日談などあったら、読んでみたいかも。
もし再会することになったら、、お母さんが気になる・・。